韓国SBSの新ドラマ『朝鮮駆魔師』(原題)が初回放送から“歴史歪曲”の議論に包まれたなか、制作側が問題の部分をすべて削除すると発表した。
【注目】歴史歪曲の『朝鮮駆魔師』、「すでに中国が利用」との指摘も
また修正のために1週間、放送を中断するとも伝えた。
3月24日、『朝鮮駆魔師』の制作会社は公式立場を発表し、歴史歪曲の議論を起こした部分について削除と修正を約束した。
制作会社側は「中国風の美術や小物と関連して、敏感な時期に誤解を生じさせ、視聴に不便を与えた部分に対して、もう一度謝罪する」とし、「駆魔司祭一行を迎えるシーンのうち、問題になる部分はすべて削除し、VODと再放送で放送するようにする」と述べた。
また一部の衣服や小物が中国風だという指摘について、「事前に把握できなかった制作陣の明確な失敗」とし、「今後の放送で該当部分を最大限に修正し、視聴に不便を感じないように最善を尽くす」と話した。
制作会社側は中国の資本が投入されているのではないかという疑惑について、「事実ではない。100%、韓国の資本で制作されたドラマ」と強調した。
『朝鮮駆魔師』を放送するSBSも公式立場文を発表した。
SBS側は「実存人物と歴史を扱うだけに、より細かく見て検収すべきだったが、そうできなかった部分に対して多くの責任を感じている。その点、視聴者の皆さんに深く謝罪する」と伝えた。
そして「放送された第1話、第2話のVODと再放送は、修正されるまで中断する。また、来週1週間の中断を通じて、全体的な内容を再修正する」と明かした。
去る3月22日に第1話が放送された時代劇『朝鮮駆魔師』には、中国風のインテリアをはじめ、ピータンや月餅、饅頭など中国式の料理が登場した。朝鮮王朝時代を背景にした時代劇に中国料理が登場し、視聴者たちは眉をひそめた。
また、史実では「申聞鼓(シンムンゴ)制度」(民が太鼓を打って王に助けを求める制度)を作るなど、百姓を大切にしたとされる太宗(テジョン)が、罪のない民を虐殺するシーンなども登場して問題視された。
3月24日には、韓国大統領府ホームページに設置された国民請願掲示板に「SBSの地上波再許可の取り消しを求める」という文章が上がり、2万人が同意する事態となった。
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