Netflixで配信中の『ヴィンチェンツォ』、ギャグパートとシリアス展開の二面性が大好評の理由

2021年03月10日 テレビ #Netflix #韓国ドラマ

イタリアから来たマフィア弁護士ヴィンチェンツォ(演者ソン・ジュンギ)が、ダークヒーローへと変貌する過程を描いたドラマ『ヴィンチェンツォ』が大ヒットの兆しを見せている。

【写真】「最近やたらかっこいい」俳優ソン・ジュンギの“絶好調ビジュアル”が話題

俳優ソン・ジュンギのドラマ復帰作としても公開前から期待を集めていた本作は、Netflixでの配信開始後さらに大きな反響を呼んでいるそうだ。

韓国ドラマにもかかわらず、イタリアンマフィアという異色のテーマと、「悪はより大きな悪で制する」という強烈で緊迫した展開、そこに韓国的な情緒が完璧にマッチして大きなシナジー効果を発揮している。

“イタリアンマフィア”という異色のテーマについて制作陣は、「マフィアという素材は悪党のやり口で構成される“アイロニカルな正義”を表現するために持ち出した」と明らかにした。 

(画像=tvN)『ヴィンチェンツォ』ポスター

これはすなわち、韓国の大企業における不正や、弁護士と企業の癒着などの“悪”を、より大きな“悪”であるマフィアが倒すという“皮肉な正義”でカタルシスを表現しようとしたのだ。

マフィア要素が生む“笑い”

続いて制作陣は「“アンチヒーロー的なキャラクター”と、韓国という国を客観的な視点から眺める“異邦人”としてマフィアをモデルに選んだ」と話している。

“マフィア”という設定が劇中のギャグパートに加担しているようだ。なかでもイタリアンマフィアのヴィンチェンツォが韓国での初体験が非常におもしろい。

イタリア留学経験を持つという嘘をついているシェフのレストランで忘れられない味のパスタを味わい、古い建物では冷水温水が十分に出ず、天国と地獄を行き来するような苦痛を味わう。

(写真提供=tvN)『ヴィンチェンツォ』オンライン制作発表会でのソン・ジュンギ

ほかにも、BGMが物語の楽しさを増大させていることも印象的だ。イタリアのオペラをBGMとして活用し、ソン・ジュンギがカルチャーショック受ける場面でなどでは笑い誘発し、痛快なシーンでは爽快感を演出している。

全盛期の勢いを取り戻さんとするソン・ジュンギ

2019年の『アスダル年代記』ぶりに、ドラマ作品へと復帰したソン・ジュンギだが、『ヴィンチェンツォ』の公開直前に配信されたNetflix『スペース・スウィーパーズ』にも出演しており、2021年の2作品で過去の栄光を取り戻さんとする勢いだ。

3月7日の第6話では過去最高視聴率の13.7%(ニールセンコリア調べ、首都圏基準)で記録し、ドラマの話題性(グッドデータコーポレーション調べ)でも、SBSの人気ドラマ『ペントハウス』に続き2位の座を獲得している。

(画像提供=Netflix、tvN)『スペース・スウィーパーズ』(上)と『ヴィンチェンツォ』のソン・ジュンギ

これからも『ヴィンチェンツォ』では典型的なヒーローとしてではなく、アンチヒーローとして視聴者に新鮮な楽しみを届ける予定だ。また、最強の悪役として登場したチャン・ジュヌ(演者オク・テギョン)との対決も、これからより苛烈なものへと発展すると予想されている。

前述したコミカルな場面以外にも、後退できず前に進むしかない緊迫した展開で、ソン・ジュンギらが繰り広げるヴィラン対決が視聴者に楽しさを与えている。

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