『ミナリ』がいよいよ韓国で封切り、“その名”が示す通りコロナ渦に沈む劇場街の復活の芽となるか

2021年03月02日 映画

強靭な生命力をはらんでいる映画『ミナリ』は、韓国でもその力を発揮できるだろうか。3月3日に韓国、19日に日本での公開を控える映画『ミナリ』がついにベールを脱ぐ。

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韓国の映画館入場券統合ネットワーク(3月2日午後基準)によると、『ミナリ』は34%の高い前売り率を記録し、観客の期待を一身に受けている。

サンダンス映画祭を皮切りに75冠に輝いた『ミナリ』は、『ミナリ』は、1980年代に希望を求めて“見知らぬ地”アメリカに渡った韓国人家族の特別なストーリーを描いた映画だ。

韓国系アメリカ人のリー・アイザック・チョン(韓国名チョン・イサク)監督が演出と脚本を手がけ、韓国女優ハン・イェリとユン・ヨジョンが出演している本作は、監督の実体験が取り入れられた自伝的なストーリーで、ディテールが強みとされている。

“ミナリ”の意味

映画の公開前から注目が集まっていた“ミナリ”というタイトルも、映画の流れを代弁している。 劇中でお婆さんのスンジャ(演者ユン・ヨジョン)が、韓国から持ちこんだミナリ(日本語でセリ)の種は、見知らぬ土地であるアメリカでも並々ならぬ生命力を誇る。

(写真=PANCINEMA)

このミナリは劇中、移住家族の姿を代弁するなど、韓国的な情緒が込められている。しかし、歴史的な背景や環境はアメリカであるため、アイロニーでありながらも韓国とアメリカの姿が盛り込まれた。

このような点が、移住した家庭でなくとも韓国人にとっては普遍的に『ミナリ』のストーリーに溶け込むことができるという評価だ。

積極的にPR活動を行う出演俳優たち

『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督も、『ミナリ』に対して多大な関心を示している。彼は「普遍的で美しい」と絶賛し、チョン監督、ユン・ヨジョンとの対談を通じて作品への愛情をあらわした。

特にモニカ役のハン・イェリを称え、実際は未婚の女性であるにもかかわらず、2人の子どもの母親、1人の男性の妻を見事の演じきり、“生”に対する喜怒哀楽を切実に描き出した。

そして『ウォーキング・デッド』『バーニング 劇場版』などでお馴染みのスティーブン・ユァンも、相当量の韓国語のセリフを演じ、大衆により身近な存在となった。スンジャ役のユン・ヨジョンも助演であるにもかかわらず、26冠の演技賞に輝く存在感を発揮している。

(写真=PANCINEMA)

『ミナリ』の場合、韓国よりも海外で先に公開された作品であるだけに、期待感が大きいようだ。公開に先立って行われたハン・イェリと評論家イ・ドンジンのトークイベントは早くから売り切れたという。

韓国の劇場からかかる期待

関係者は「前売り券が発売されるや否や、わずか数秒で売り切れた。現場にも多くの方々が来てくださって、イベントを無事に終えることができた。大きな関心を持ってくださって感謝している」と伝えている。

『ミナリ』の封切りを心待ちにしていたというとある観客は「週末に家族と一緒に見に行くことにした。新型コロナの影響でおよそ1年ぶりに劇場へと足を運ぶ。正直映画の内容を詳しく知らなかったが、連日ニュースに出ているのを見て気になった」とし、「韓国の俳優たちが外国で認められた作品だけに、直接見て力になりたい」と話している。

主演女優のハン・イェリは、PRのために一生懸命稼働しているようだ。大多数の俳優とスタッフがアメリカに滞在しており、ユン・ヨジョンもカナダで撮影中のため、ハン・イェリがPRで前面に出ることになったという。

映画『ミナリ』韓国版メインポスター

彼女は、マスコミ向け試写会の舞台挨拶や公開インタビューなども1人でこなした。2日に放送されたtvNバラエティ『ON&OFF』では、女優兼舞踊家としての日常、海外メディアとのインタビューの様子などを公開した。

チョン監督やユン・ヨジョンらも、海外メディアとのインタビューで映画に貢献している。ユン・ヨジョンは先立って公開されたSBSウェブバラエティ『文明特急』に出演し、作品に対する愛情や自分の人生哲学、演技観などについて語った。このように、出演俳優たちがPRの前面に出るほど作品にかかる期待が大きいということだ。

新型コロナ渦で長い間沈滞している韓国の映画館にとって、『ミナリ』の生命力が好影響をもたらすことができるかにも注目が集まっている。

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