『スタートアップ』で“再発見”、俳優キム・ソンホが語る「贈り物のようなチャンス」【インタビュー】

2020年12月15日 話題 #韓国ドラマ

“演劇界のアイドル”と呼ばれた俳優キム・ソンホが、デビュー11年目にしてお茶の間を虜にした。

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2009年に演劇俳優としてデビューし、安定した演技力と輝くビジュアルで人気を集めた彼は、2017年のドラマ『キム課長とソ理事 ~Bravo! Your Life~』を皮切りにドラマでも存在感を発揮し始めた。

そしてドラマ『トゥー・カップス~ただいま恋が憑依中!?~』『君のせいで何もできない!』『100日の郎君様』『ウラチャチャワイキキ2』を経て、『スタートアップ:夢の扉』(以下、スタートアップ)のハン・ジピョン役で魅力を開花させた。

キム・ソンホは、「長いといえば長いし、短いといえば短い時間の間、『スタートアップ』と一緒に過ごせて良かった。終わったなんて、本当に名残惜しい。もうジピョンに会えないという残念な気持ちが大きい。ハン・ジピョンという人として生きられて光栄だった」と、放送が終わった感想を述べた。

普段、脚本家パク・ヘリョンのファンだという彼にとって『スタートアップ』は、新たなチャンスだったという。

「『君の声が聞こえる』をすごく楽しく見たし、『ピノキオ』も面白かった。オ・チュンファン監督の『ドクターズ~恋する気持ち』や『ホテルデルーナ~月明かりの恋人~』も面白かったので、一緒にお仕事してみたかった。『スタートアップ』の台本はセリフがとてもきれいで美しかった。本が面白かったのでご一緒できたら嬉しいな、と思っていたが、その機会をいただいて本当にありがたい」

劇中のハン・ジピョンは、それこそ「完璧男」だ。キム・ソンホは、キャラクターとのシンクロ率を「50%」と言い、「ジピョンのように他人に冷たく言えないし、良い家や車も持ってないが、それでも僕が演技したのだから、半分ぐらいは自分の姿がにじみ出たんじゃないかなと思う」と言う。

(写真提供=S.A.L.T.エンターテインメント)

また、「見た目や内面ともすごく努力した。彼ならどう歩くか、どうしゃべるか、どんな表情をするか悩んだりして。いろいろと準備したことをやりながらジピョンというキャラクターを作っていった」と振り返った。

その結果、ハン・ジピョンは『スタートアップ』で最も話題を集めたキャラクターとなり、「キム・ソンホの再発見」と言われるようになった。キム・ソンホはこう語る。

「最初は信じられなかったけど、だんだん実感が沸いてきている。何よりも一緒に喜んでくれる方々がいて、気持ち良い瞬間を楽しく享受しているが、あまり浮かれないように努力している。SNSやファンサイトのコメントもよくチェックしている。ドラマで話題になった「グクスを食べながら告白するシーン」は、ネット上の反応を見て、自分が悩んだ部分が視聴者にも伝わったんだと思って、とても嬉しかった。実はあまりにも楽しくて、心の中で大声で叫ぶほどだった」

キム・ソンホは『スタートアップ』のことを「贈り物のようなドラマ」と躊躇なく定義した。

「この役どころを演じるためにした努力を、誰かが分かってくれることは大きな幸せで、とてもありがたいことだと思う。サプライズでもらったクリスマスプレゼントのようで、いないと思ったサンタクロースから実際にプレゼントをもらったような感じ。おかげで忙しい日々を送っているし、感謝の気持ちで毎日を幸せに過ごしている」

(写真提供=S.A.L.T.エンターテインメント)

一緒に「贈り物」を作り上げた仲間たちにも、感謝を忘れなかった。

主人公役を務めたペ・スジについては、「優れた集中力を持つ、演技上手な女優だと思う。すべての瞬間に落ち着いていた。現場の雰囲気も愉快に作れる良い女優だったので、僕も楽しく撮影できた」と言う。

また、ナム・ジュヒョクについては「本当に良い俳優だし、仲良しだ。一緒に撮影しながらたくさん学び、たくさん笑った記憶が残るほど楽しかった。演技をするときはいつも面白いアイディアとセンスが光り、おかげで僕も一緒に演じる瞬間を楽しめた」と称賛した。

今も「演技が上手な俳優を見るとワクワクする」というキム・ソンホ。彼は次のステップとして演劇を選んだ。舞台に戻って初心を取り戻し、再び演技と恋に落ちるためだ。

「バラエティなどで近況を伝えながら、来年1月に開演する演劇『氷』(原題)で皆さんにご挨拶する。来年はもう少し親近感わく俳優として近付きたい。何よりも、成長した姿をお見せしていく俳優になりたい」(了)

(写真提供=S.A.L.T.エンターテインメント)

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