「メンバー間のいじめ」を次々と暴露するK-POP女性アイドル…“深い溝”が生じてしまうワケ

2020年09月01日 話題

ここ1カ月の間、K-POP女性グループ関連で好ましくないニュースが飛び交っている。グループ内のいじめや芸能事務所との葛藤を暴露するK-POPアイドルたちが続出しているのだ。

最も知られるところでは、ガールズグループAOA(エーオーエー)の騒動だ。

2012年にデビューし、メンバーの脱退を経験しながらも着実に活動を続け、女性アイドルグループとしては珍しい“長寿アイドル”とも呼ばれたAOAだが、最近元メンバーのクォン・ミナがリーダーのジミンから嫌がらせを受けて、仕方なしにグループを脱退したことを暴露した。

クォン・ミナは、亡くなった父親の臨終をジミンのせいで見守ることができず、その痛みが今も残っていると主張した。その騒動を受けて最終的に、ジミンはグループを脱退してしまった。

ジミン

次々と登場する暴露「メンバーにいじめられた」

またILUV(アイラブ)の元メンバーだったシン・ミナもSNSに「これは私が死なないと終わらないのでしょうか?そうすれば私の言葉を信じてくれるの?」と書き込み、「私のうつ病、パニック障害、不眠症は、会社に入ってメンバーたちのせいで生じたことだ」などと、メンバーからいじめられていた過去を暴露。所属事務所側は即座に否定したが、双方の言い分が異なっているため真実をめぐる攻防が続いている。

他にも、昨年デビューしたばかりの8人組ガールズグループANSのメンバーであるヘナが、同じグループのメンバーたちからいじめを受けたと暴露した。

「謝罪の一言がそれほど難しいのか? いや、これまで私は実際に謝罪すらも望んでいなかった。ところが、これはあまりにひどいという考えが浮かばないか」などと、苦しい心境を訴えている。

真相はともかく、K-POPアイドルの暴露が次々と表面化しているのは、アイドルもSNSを使うことがスタンダードとなって久しく、また世界的にも被害者が声を上げる傾向が強まっていることと関係しているかもしれない。

メンバー間の“深い溝”、なぜ生じる?

ただステージ上ではスポットライトを浴び、明るい笑顔とチームワークでファンを楽しませてきた彼女たちも、バックステージでは衝突がありメンバー間に“深い溝”が出来てきたということは間違いなさそうだ。

『スポーツソウル』はその溝が生じる原因として次のように分析している。

「“成功”が目標のアイドル市場で、グループのコンセプトやカラーに合わせてメンバーを構成するだけに、意見の相違や葛藤が生じやすい」

「彼女たちはあまりに幼い年齢で活動するため、その葛藤や問題の解消が未熟になるのも仕方がない面がある。自然と起こる一般的な人間関係の対立さえ抑え込もうとするため感情の溝が深まり、寝る暇もなく忙しいスケジュールを消化するなかで葛藤も大きくなる」

考えてみれば、若い彼女たちが自分が望んだわけでもない人とグループとなり、悩みを解消する間もなく忙しく仕事をこなしていくだけに、葛藤が生じるのも無理はないかもしれない。

だからこそ所属事務所側の役割も重要となってくる。ただ、クォン・ミナはAOAに所属していた当時、所属事務所に苦しみを訴えたそうだが「事務所の人たちも傍観するだけだった」と批判した。同事務所は今回の事態でも騒動直後は、第3者のように沈黙と無返答で一貫したと指摘されている。

アイドルと所属事務所の対立も…

実際に、メンバー間の葛藤ではなく、所属事務所との葛藤を暴露したK-POPアイドルもいる。

最近、解散したガールズグループYellow Beeがそのケースで、所属事務所は解散理由を「あるメンバーの淫らな私生活をはじめ、会社と各メンバーとの意見の相違を調整できなかった」と伝えた。所属事務所が自分たちのアーティストの私生活について言及し、「淫らな」という言葉を使ったのは異例なことだろう。

【注目】メンバーの「淫らな私生活」が原因…日本でも活動したK-POPグループが解散

その後、Yellow Beeのメンバーは、所属事務所の関係者に「セクハラされた」と明かし、両者の対立に注目が集まったりした。

いずれにしても韓国にとどまらず、世界各地で10代、20代に良い影響も与えているK-POPアイドルだけに、困難を乗り越えてほしいと思うが…。

(文=慎 武宏)

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