“北朝鮮のクーデター”を描く映画『鋼鉄の雨2』、キャスト陣が語る出演への苦心とは

2020年07月02日 映画 #韓国映画

韓国の新作映画『鋼鉄の雨2:頂上会談』(原題)の公開日が7月29日に決まったなか、7月2日に本作のオンライン制作報告会が行われた。

【画像】ユ・ヨンソク、北朝鮮の委員長役で新境地

『鋼鉄の雨2:頂上会談』は、韓国・北朝鮮・米国の首脳会談の途中、北朝鮮のクーデターによって各国首脳が拉致されるという戦争間近の危機的状況を描く。

映画『鋼鉄の雨』の続編にあたるタイトルではあるが、原作となったウェブ漫画『Steel Rain』の世界観を拡大した、相互補完的な続編というのがヤン・ウソク監督の説明だ。

ヤン監督は「前編との共通点はキャストで、相違点は彼らの南北の陣営がすべて変わったこと」と明かしている。

そして「もしかすると今回のほうが冷徹だから悲しいかもしれない。朝鮮半島の当事者たちが朝鮮半島の問題を解決できないなら、我々はどこから始めるべきか?についての質問だ」と語った。

(写真=ロッテエンターテインメント)

前編で北朝鮮のエージェント役を演じた俳優チョン・ウソンは、『鋼鉄の雨2』では韓国の大統領ハン・ギョンジェに扮する。彼は「国際情勢における朝鮮半島を冷静に見つめており、より冷たく、観客にも大きな質問を投げかける映画のようだ」と映画に対する印象を語った。

前編とは打って変わって、大統領を演じたことについては「監督に言われた時、なぜ僕にこのような試練を与えるのかと思った。相当悩んだ。南北首脳会談を主導した首脳たちを見て、彼らの個人的な哲学と政治家としての使命についてたくさん考えた」と話している。

(写真=ロッテエンターテインメント)チョン・ウソン

北朝鮮の最高指導者チョ・ソンサに扮する俳優ユ・ヨンソクも、出演を決心するまで苦心に苦心を重ねたという。

「最初は、提案してくださった配役が間違ってるのかと思った。自分でも北朝鮮の委員長役が想像できずに迷ったが、人物にシンクロさせることよりも、想像の余地を与えるのが映画の役目だという監督の言葉を聞き、脚本を読み返してみたら挑戦したくなった。怖かったけれど、逃げずにチャレンジしようとした」

(写真=ロッテエンターテインメント)ユ・ヨンソク

北朝鮮人を演じるのは初めてだったという俳優クァク・ドウォンは、「悪役ではないと監督がおっしゃった。北朝鮮の考えの一部を代弁する人物だと思った」とし、「北朝鮮のなまりが難しく、準備するのが大変だった」と話した。

南北の情勢が変わった現時点で、劇中の描写が韓国人にどう受け止められるかが、注目ポイントになる見込みだ。

ヤン監督は「南北の関係は30年間和解と緊張の繰り返しだったが、ここ2~3年で大きな変化が生じた。個人的には平和体制の構築で安定すべきだと思う。その部分を映画にも盛り込もうとした」と述べた。

『鋼鉄の雨2:頂上会談』は、7月29日に韓国で公開される予定。

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