「一瞬で恋に落ちるように作品を選んでいる」
2015年のドラマ『ヨンパリ~君に愛を届けたい~』以降、歌手RAINと結婚し、2人の娘の出産と育児でしばらく作品から離れていたキム・テヒが、tvNのドラマ『ハイバイ、ママ!』(原題)で5年ぶりに帰ってきた。
復帰に対するさまざまな視線があったが、現実はもちろん、劇中でもママとして戻ってきたキム・テヒは懸念を払拭した。
『ハイバイ、ママ!』を終えたキム・テヒは、「まるで美しい童話のような長い夢を見ていたようだ」と話した。
そして「チャ・ユリとして過ごす間、楽しくて幸せだったと言いたい。生活のなかで最も大切な価値について、愛する人に対する態度について深く省察し、振り返る時間となった。良いドラマを通じて温かく意味のあるメッセージを伝えることができて、とても意義深く、ありがたい時間だった。演技が恋しいときに出会った良い作品だったので、楽しく演技でき、本当に幸せだった」と、放映終了の感想を伝えた。
『ハイバイ、ママ!』が関心を集めたのは、キム・テヒの復帰作であり、彼女がリアルな母親役を演じたからだ。
「母性愛と家族、夫、周りの人への愛に重点を置いた」と話すキム・テヒは、「チャ・ユリの明るく、単純でポジティブな性格を自然に表現したかった。事前に監督、作家、俳優たちと呼吸を合わせる時間をできる限りたくさん作って、チャ・ユリのトーンを掴んだ。それでチャ・ユリの感情だけに基づいて演技し、その流れが私を本当のチャ・ユリのように作っていった。台本を本心のように感じて演技できるようにした」と述べた。
キム・テヒは、「本当の思いが伝わるということを教えてくれた、とてもありがたい作品だ。また子供ができてから出会った作品であるため、母性愛について共感と理解ができた。子供が少しでも病気になったり、悪くなったりしたら、すべてが自分の責任のようだったし、子供の健康と幸せのためならすべてを犠牲にして献身することができる母親の思いを知った作品」と説明した。
過去5年間、女優としてではなく、誰かの妻、母親として過ごした生活は、キム・テヒに少なくない影響を及ぼした。
「結婚して出産し、育児をして、また2人目を出産してみると、本当に時間が矢のように過ぎていった。温かい家庭を築くことが個人的な長年の夢だったし、その夢のために最善を尽くす時間だった」とし、「これまで友人との約束もほとんど作らず、自分のための余裕を放棄したまま、ほぼ家のなかだけで生活したが、忘れかけていた演技が恋しくなった頃に『ハイバイ、ママ!』という良い作品に出会った。結婚して新たに経験する難しい部分があるだけに、さらに幸せで、成熟したかもしれない。結婚が、私の人生の喜怒哀楽の幅をさらに大きくしてくれたようだ」と述べた。
ただキム・テヒに対するファンの期待と、本人が女優として見せたい姿には、現在も乖離が存在する。
彼女は「作品を選択するときは、いつも即興的で直感的だった。それが自分の性格であり、生きていく方式のようだ。たくさん考えていると見えるかもしれないが、実際の私は心配を長くすることができない」と、率直な答えを残した。
『ハイバイ、ママ!』を通じて復帰したキム・テヒは、再びしばらく家庭に戻るが、次の作品に対する期待感も残した。
「しばらくは家族に任せた家事と育児に集中しながら、さらに成熟した人生を送りたい。また私の心をときめかせる良い作品に、早く出会えることを願いながら…」
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