「地獄」「加害者のレッテル」――ウソの“いじめ”告発で消えた韓国女優、沈黙破り涙の訴え

2025年03月24日 話題

「5年にわたって地獄のような時間を生きてきました」

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女優シム・ウヌ(本名パク・ソリ)が、自身に向けられた“校内暴力加害者”疑惑について、SNSを通じて初めて長文の心境を明かした。

彼女は3月21日、インスタグラムに投稿した文章で「2021年から今年にかけて、学暴(学校内暴力)疑惑によって苦しみ続けてきた。今こそ、その汚名から解放されたい」と切実に訴えた。

シム・ウヌが“消えた”経緯

シム・ウヌは2021年、ある匿名のネット投稿がきっかけで、いじめ加害者ではないかという疑いをかけられた。投稿したA氏は、中学時代に彼女から精神的な暴力を受けたと主張。この内容が瞬く間に拡散されると、ドラマ撮影中だった彼女には降板の圧力がかかり、最終的にはA氏の要求に応じる形で謝罪文を発表した。

しかし、その謝罪が「加害を認めた」と受け取られたことで、芸能活動は事実上ストップすることとなった。

今回、シム・ウヌは当時の判断について「真心からの謝罪ではなかった」と率直に吐露。「撮影現場に迷惑をかけたくなかったので、泣く泣く謝罪文を出した。それが消せない烙印となって自分に返ってきた」と胸の内を明かしている。

シム・ウヌ
(写真提供=OSEN)シム・ウヌ

当時、彼女は疑惑の核心に迫るため、担任教師3人に直接連絡を取ったという。教師たちは皆一様に、「A氏の主張するような、転校が必要なほど深刻ないじめがあったなら記憶にあるはずだが、まったく覚えがない」と証言。また、A氏が挙げた出来事の当事者も「シム・ウヌとは無関係」と明言したとされる。さらに彼女は嘘発見器による検査も自ら受け、「虚偽なし」との結果も得たが、A氏はこの検査に応じなかったという。

一方で、A氏は対面での話し合いを拒否し続け、内容証明を送付。その中には、SNSやメディアを通じて無念を訴えることの禁止、金銭的賠償の要求などが含まれていた。シム・ウヌは「なぜ事実を明らかにしたいだけなのに、それを拒まれ、むしろお金を求められるのか理解できない」と憤りをにじませている。

「どうかこれ以上」

彼女はA氏を名誉毀損で告訴したものの、警察は「校内暴力の有無は証拠不十分で判断できない」として不起訴処分を下した。この判断を受けて彼女は、「不起訴=いじめの事実があった、という意味では決してない」と強調している。

また当時、謝罪文の掲載を勧めたドラマ制作スタッフからも最近になって連絡があり、「その謝罪が結果的に学暴を認めた形になってしまい、本当に申し訳なかった」と謝罪の意を伝えられたという。

シム・ウヌは、「国民の前で顔と名前を知られた状態で、“学暴加害者”のレッテルを貼られた私はすべてを失ったが、A氏はいまも匿名のままだ」と語る。女優という夢も絶たれ、悪質な書き込みや嘲笑のなか、胸の痛みやチック症に苦しむ日々が続いているとし、「どうかこれ以上、虚偽の情報を広めないでほしい。事実がゆがめられることのないようにしてほしい」と涙ながらに訴えた。

長年の沈黙を破って語られたその言葉の一つひとつには、名誉を回復したいという強い意志と、芸能界から突如姿を消すことになった一人の俳優の、心からの叫びが込められていた。

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