独自のグループ名「NJZ」として活動を続けてきたガールズグループNewJeansのメンバー5人が活動休止を宣言した。
メンバー5人は3月23日、香港のアジアワールドエキスポで開催されたグローバルストリートファッションイベント「ComplexCon」の付帯コンサート「Complex Live」に出演。最後のステージを終えた後、予め準備したメモ用紙を読み上げ、活動休止を明らかにした。
メンバーたちは「このステージは私たちにとって本当に大きな意味があり、来てくださった皆さんが（私たちにとって）大きな力になります」とし、「このような話を伝えることになり心が重いです。今日のステージが当分の間、最後の公演になるかもしれません。裁判所の決定を尊重し、すべての活動を止めることにしました」と伝えた。
そして、「簡単な決定ではありませんが、また頑張って前に進もうと思います。終わりではないということをわかってほしいです。必ず戻ってくるので、そのときは明るい笑顔で皆さんに会いたいです。本当にありがとう、そして愛しています。私たち5人はいつもBunnies（NewJeansのファンネーム）のことを考えているはずなので、どうか体に気をつけて、しっかりご飯を食べて、よく眠って、楽しい毎日を過ごしてください」とファンに感謝のメッセージを送った。
メンバー5人は昨年11月28日に緊急記者会見を開き、所属事務所ADORとの専属契約解除を一方的に宣言した。
これに対してADORは契約が依然として有効であることを主張し、同年12月5日にメンバー5人を相手取ってソウル中央地裁に専属契約有効確認の訴訟を提起。さらには今年1月13日、同じくメンバー5人を相手に「企画会社の地位保全及び広告契約締結など禁止の仮処分申請」を提起すると、3月21日にソウル中央地裁が仮処分申請を認容する決定を下した。
決定文によると、地裁は現在まで提出された以下のようなキム・ミンジ（NewJeans・ミンジ）らの主張と資料だけでは、ADORが専属契約の重要な義務に違反していたことが十分に疎明されたとは見難いと判断している。
・ADOR代表取締役のミン・ヒジン氏解任によるプロデュース業務空白の件
・HYBE前代表取締役のパク・ジウォンが「キム・ミンジたちに長い休暇を与える」と発言した件
・イルカ誘拐団のシン・ウソク監督とADORとの間の紛争の件
・HYBEの「2023.5.10 音楽産業レポート」に「ニューは捨てて新しく組めば良い」という文章が記載された件
・ハニがBELIFT LAB所属マネージャーから「無視しろ」発言を聞いた件
・キム・ミンジなどの練習生時代の写真及び遺贈が流出した件
・HYBEのPR担当NewJeansの成果を侮辱する発言をした件
・HYBEのアルバム押し出し（CDの無理な販売）の慣行によってNewJeansの成果が平価切下げとなった件
・HYBEのイ・ジェサンCSO（現CEO）が「NewJeansのブランド価値を毀損させ、ミン・ヒジンとNewJeansを一緒に飛ばすことまで考えている」と発言した件
地裁の決定で「NJZ」としての独自活動に制限がかかったメンバー5人だが、直後には香港公演が控えていた。ADORは「今週末のComplexCon公演も、ADOR所属のNewJeansの名前で行われるよう、現場で十分に支援する予定です」と伝えていたが、メンバー5人は22日に出国し、23日に公演を通常通り行った。
何より、香港公演での活動休止宣言は、アメリカ雑誌『TIME』に掲載されたメンバー5人のインタビュー内容が伝えられた1日後に起きただけに、より大きな関心を集めている。
『TIME』とのインタビュー内で、メンバーたちは「裁判所の判決には失望したが、K-POP産業の問題が一夜で変わるとは期待していなかった。これまで経験してきたすべてのことと比較すると、これは私たちの旅のまた別の段階に過ぎない。これが韓国の現実だ。だからこそ、私たちは変化と成長が必要だと信じている。韓国は私たちを“革命家”にしたいと思っているようだ」と伝えている。
また、メンバーたちは活動休止宣言に先立ち、独自に開設した「NJZ」のSNSアカウントを通じてファンとコミュニケーションする様子も見せた。
地裁の決定を尊重するとしながら、海外メディアには「判決に失望した」「韓国は私たちを革命家にしたいと思っている」と不快感を示していただけに、今後の動向に関心が集まっていたが、今回の活動休止宣言によってメンバーたちの“本心”にも注目が寄せられている。
なお、旧NewJeansの専属契約の効力を確認する本案訴訟の弁論期日は、来る4月3日に開かれる予定だ。
◇NewJeans（NJZ）プロフィール
2022年7月22日にミュージックビデオを公開し、「NewJeans」として電撃デビューした5人組ガールズグループ。2004年生まれのミンジとハニ、2005年生まれのダニエル、2006年生まれのヘリン、2008年生まれのヘインで構成された。デビューアルバム『New Jeans』の発売と同時にライジングアーティストとして急浮上。デビュー曲『Attention』と『Hype Boy』が韓国Melonの「TOP 100」チャートで1、2位を記録した初のガールズグループとなった。またK-POPグループで初めてデビュー曲（『Attention』）がSpotifyの「ウィークリートップソング・アメリカ」にチャートイン。所属事務所ADORとの紛争のなか、2025年2月7日にグループ名を「NJZ」に変更すると発表した。
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