NewJeansが緊急記者会見で事務所との決別を高らかに宣言した。
契約解除に至る経緯、違約金などについて言及していたが、今後の法廷争いなどについては触れられず、性急かつ中途半端な記者会見だったことは否めない。
NewJeansの5人は11月28日夜、ソウルで専属契約解除に関する緊急記者会見を開催。
メンバーたちは所属事務所のADORはNewJeansを守る義務があるにもかかわらず、その意志も能力もないため、残る理由がないとバッサリ。精神的な苦痛も続く上、仕事で得られるものもないので残る理由がないとしている。また、2週間前に送付した内容証明の要求も是正されず、誠意が感じられなかったため、29日0時に専属契約を解除すると主張した。
特に、違約金に関しては、NewJeans側は契約に違反しておらず、ADORとHYBEが違反したことによって現在のような状況に至ったため、払う必要がないと明言。また、ADORから離れることで「NewJeans」という名を使えなくなるかもしれないが、今後自由に使えるよう努力するとも伝えていた。
このように、NewJeansが29日0時をもって専属契約を解除するとしたが、帰責事由を巡って今後、激しい法廷争いが繰り広げられると予想されている。
最善を尽くしてNewJeansを支援したというADORと、不利益を受けたというメンバーの主張は真っ向対立していることから、一筋縄ではいかないことは目に見えている。
今回の件でポイントの一つに挙げられるのが、NewJeans側がADORに対して仮処分命令の申し立てをしていない点だろう。NewJeansは契約に違反しておらず、内容証明に書かれていた通り、契約を解除しているという立場だ。仮処分命令を申し立てた場合、結論が出るまで活動できなくなることから、このような選択をしたと思われる。
ただ、ADORやHYBEが仮処分命令の申し立てをし、発令された場合、NewJeansは本案件の訴訟前まで、すでに決まっている仕事以外の全活動は中止となる。また本格的な契約解除訴訟が始まれば、少なくとも3～5年がかかると予想されるので、NewJeans活動は事実上不透明だ。特に、メンバーが専属契約解除訴訟で勝ったとしても、NewJeansというグループ名を使うのは難しいと予測される。現在、NewJeansという商標権を持っているのはADORだからだ。
2022年7月にデビューしたNewJeansは、現時点で約5年の契約期間が残っている。帰責事由の認定範囲により今後、契約解除違約金の範囲は変わるが、4000億ウォン（約440億円）以上だと予想されている。
これらをメンバーたちは把握していたのか。メンバーたちは会見で、一貫してADOR、HYBEに責任があるとし、違約金を払わないと宣言。加えて、NewJeansの名前を諦める気もなく、事務所が取ってきた仕事はするし、広告も継続すると述べていた。
ただ、NewJeansは今後、ADORとHYBEに全責任があることを立証しなければならない。専属契約を解除すると言ったが、HYBE、ADORが受け入れて認め、送り出してくれるはずはない。弁護士を選任して緻密に準備するべきだったが、ADOR、HYBEのマスコミプレーを防ぎ、世論を先導するという意味で、これといった準備なしに記者会見を強行したようにも思えた。
そのため、今後の活動や契約に関する質問を受けた際、「効力停止仮処分申請は、ADORとHYBEが契約に違反したので契約を解除することであり、契約が解除されれば専属契約の効力はなくなるので活動に支障はないだろう。地道に活動できるので、仮処分命令を申し立てる必要はないと思う」「ADOR・HYBEが契約違反をしたので、今日（29日）午前0時に契約解除になる予定だ」「（商標権を手に入れるために）まだ行っていることはない。私たちはおそらく今後、そのような問題について相談をしてみなければならないようだ」という言葉を繰り返すだけだった。
一方のADORは、NewJeansの緊急記者会見を受け、「内容証明に対する返信を受ける前に、十分な検討もせず専属契約解除記者会見を計画し、実施したことは遺憾」とし、「専属契約の当事者であるADORは契約に違反しておらず、一方的に信頼が壊れたと主張するからといって解除の理由にはなりえない。ADORとNewJeansのメンバー間で締結された専属契約は依然として有効だ。そのため、今後の日程もこれまで通り、ADORとご一緒していただきたい」としている。
現時点で世論は半々。NewJeansを応援するという人たちと、準備ができていない状態で、むやみに契約解除を主張することは残念だという反応だ。結末が全く見通せない“NewJeans事態”、今後はどのような流れになるのだろうか。
（記事提供＝OSEN）
◇NewJeans プロフィール
2022年7月22日にミュージックビデオを公開しながら電撃デビューした5人組ガールズグループ。2004年生まれのミンジとハニ、2005年生まれのダニエル、2006年生まれのヘリン、2008年生まれのヘインで構成された。デビューアルバム『New Jeans』の発売と同時にライジングアーティストとして急浮上。デビュー曲『Attention』と『Hype Boy』が韓国Melonの「TOP 100」チャートで1、2位を記録した初のガールズグループとなった。またK-POPグループで初めてデビュー曲（『Attention』）がSpotifyの「ウィークリートップソング・アメリカ」にチャートインした。
前へ
次へ
