油断していたのか、はたまた無知だったのか。
7月19日、音楽番組で新曲『Klaxon』のパフォーマンスを披露した(G)I-DLE。彼女たちはライフセーバー風の衣装で登場したのだが、“赤十字マーク”が物議を醸すこととなった。
大韓赤十字社の組織法第25条（赤十字標章などの使用禁止）によると、「赤十字社、軍医療機関、または赤十字社からその使用承認を受けた者でない者は、事業用または宣伝用で白地に赤いギリシャ式十字を表示した赤十字標章、またはこれと類似した標章を使用してはならない」と明示されている。違反時には、1000万ウォン（約110万円）以下の罰金または500万ウォン（約55万円）以下の過料が科される。
騒動が起きると、大韓赤十字社は様々なメディアを通じて「（(G)I-DLEの所属事務所）CUBEエンタから標章使用の承認要請を受けたことはない」として、「関連内容を認知できなかったようだ。故意・常習性はないと判断し、罰金や過料はない予定だが、再発防止を要請する」と明らかにした。
その後、CUBEエンターテインメントも22日に謝罪文を発表。「ステージ衣装に問題があった点を認知し、大韓赤十字社と連絡を取って謝罪後の再発防止および後続措置に対して積極的に協議している」とし、「不快に感じた関係者の皆様に、もう一度謝罪申し上げる」と頭を下げたのだった。
幸いにも、無知によるミスだったことで問題が大きくなることはなかったが、アイドルのステージ衣装の適切なラインが守られなければならないという世論を感じることができた。
特に、問題の衣装は赤十字マークだけでなく、丈の短いTシャツとパンツだったことから、性的対象化したという声もあった。その後、メンバーたちは1000万ウォンずつ、計5000万ウォン（約550万円）を大韓赤十字社に寄付している。
また、少女時代のユリはSNSに投稿した写真で袋叩きに遭った。
7月24日、ユリは「PARTY」というコメントとともに済州島（チェジュド）旅行の様子を公開。公開された写真の大半は、海辺の前にあるテトラポッド上に立っていたり、横たわっている姿だった。
テトラポッドは本来、津波などから防波堤を保護する役割を果たす。ただ、隙間に魚が隠れていることから釣り人の出入りも多く、一度事故に遭うと死に至ることも少なくない。もしも立ち入るのであれば、細心の注意が必要な場所でもある。
韓国の行政機関「海洋水産部」は2020年、テトラポッドからの落下事故が相次いだことで港湾法を改正。港湾区域内の防波堤、護岸、海岸など、波の直接的な影響を受ける危険区域を出入り統制区域に指定可能とし、統制区域だと分かる表示板などを設置するよう制定した。2023年12月の時点では、計45カ所（国家管理港32カ所、地方管理港13カ所）が出入り統制区域に指定されている。
このような背景から、ユリのSNS投稿にはファンの心配の声が殺到。「過怠金の賦課対象になるかもしれない」「出入り禁止区域なら入ってはいけない」「落ちたらどうするのか。あまりにも危険な行動だ」などのコメントが寄せられたことから、ユリは当該投稿を削除した。
だが、その後、ユリが写真を撮った牛島（ウド）のすべての港は、45の統制区域には含まれていなかったことが判明。とはいえ、ユリの行動が正しいとは言えないだろう。
なかには市民の親水空間を確保する目的でオープンされた港湾もあるので、海洋水産部がすべてのテトラポッドエリアの出入りを防ぐことはできず、利用者の最新の注意が必要だと呼びかけていることから、ユリの行動には、より一層の物足りなさが残る。
このほかにも、歌手のIUは通報制度で非難を浴びたことがある。
彼女は自身のコンサートの不正チケットを通報した者に、同公演のチケットを褒賞としてプレゼントすると発表。しかし、不正チケットと“推定”されたファンに過度な疎明資料を要求し、提出した資料が十分ではなかったという理由で、チケットの取り消しおよび公式ファンカフェから永久除名したのだ。
これが物議を醸すと、所属事務所は通報制度の廃止、チケット受領に対する本人確認手続き措置、ファンクラブ永久除名制度改善などに言及。また、被害に遭ったファンには「当社とプレイガイド、公演チームはチケット前売り過程で被害に遭った当事者の方が希望する方向で、最後まで最善を尽くして補償する」と約束した。
これだけではない。ボーイズグループのKINGDOMはアルバムカバーがイスラム教の経典である「コーラン」と似ているという指摘を受け、「KINGDOMは世界の文化をK-POPで再解釈し、ステージで披露することを目標にしているグループだけに、文化の多様性と共存を最優先価値としている。今回の論難は、まだ足りない点が多い当社の無知と不注意で発生した」と謝罪し、初版のCD 7万枚を全廃棄すると明らかにしたこともある。
（記事提供＝OSEN）
■【写真】少女時代・ユリ、削除した“危険区域”での寝そべり姿
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