イタリアで開かれたファッションショーに参加したK-POPアイドルが人種差別を受けたという疑惑が浮上した。
ボーイズグループATEEZ(エイティーズ)のメンバー、サンは去る7月2日(現地時間)にイタリアで開催されたドルチェ&ガッバーナの「アルタ・モーダ・ファッションショー」に参加した。
その後、ファッションショーを観覧中の彼の後ろ姿の写真が共有されたが、サンの席にだけクッションが用意されておらず、注目を集めた。特に狭いスペースに不便に座っているサンの姿に対して、人種差別ではないかという声が上がった。
サンが所属しているATEEZは、アメリカの大型音楽フェスティバル「コーチェラ・バレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバル」にK-POPボーイズグループとして初めて出演するなど、グローバルな人気を集めているグループだが、それに見合う待遇を受けられなかったという点で、多くの不満があふれている。
ただ一部からは、人種差別に対する過剰反応という主張もある。ファッションショーの2日目、サンがきちんとした席に座っている写真が公開されると、初日の議論は単純な現場運営のミスだったのだろうという意見も増えた。
ドルチェ&ガッバーナは、過去にも東洋人の人種差別議論が浮上したことがある。
2016年には、多様な人種のモデルが食べ物を食べる写真で、東洋人モデルだけが手でパスタを食べる姿を演出して議論になった。また2018年には、東洋人を蔑視する意味を持つ「つり目」が強調されたアジア系モデルが、箸でピザを切り分けようとしている広告を公開して問題視された。
最近、K-POPスターに対する人種差別疑惑が後を絶たない。
今年5月には、米ニューヨークのメトロポリタン美術館で開かれたファッションイベント「メットガラ2024」に参加したボーイズグループStray Kidsが、彼らを撮影していたパパラッチから人種差別に遭って議論になった。
当時、パパラッチたちは撮影中、Stray Kidsに「ジャンプしてみて」などと無理な要求をする一方、「感情がない」「ロボットだな」「まっすぐに立てろ」などの嘲弄が混じった発言をした映像が拡散された。
同月、第77回カンヌ国際映画祭に参加した少女時代のメンバー、ユナに対する疑惑もあった。レッドカーペットイベント中、ユナが階段を上がってファンのためにポーズを取って手を振ったが、とある女性警護員が腕を伸ばしてユナを制止した。この警護員は、有色人種のスターにだけ同じ行動をしたという疑惑を受けた。
K-POPスターのグローバルな活躍が続いているなかで、似たような議論が何度も浮上しているのが現状だ。
◇サン プロフィール
1999年7月10日生まれ。本名チェ・サン。2018年10月にATEEZのメンバーとしてデビュー。グループ内ではリードボーカルを担当。眼差しひとつでステージを支配するパフォーマンスに定評があり、観客を惹きつける才能はピカイチ。日本語が最も堪能なメンバーで、そのため日本での人気も非常に高い。クールで大人びたビジュアルをしているが、ぬいぐるみ収集癖があるというギャップもファンをときめかせている。
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