BTSの不正な“音源買い占め”疑惑について、韓国文化体育観光部の傘下機関である韓国コンテンツ振興院が調査に乗り出すと報じられた。
5月21日、韓国メディア『スポーツ京郷』が「韓国コンテンツ振興院の公正相生センターの音源買い占め申告センターは、BTSと関連した民願と関連して調査を進めている」と報じた。
ここでいう“音源買い占め”とは、音楽チャートの順位を引き上げるためにアルバムや音源を大量に購入することを意味する。
BTSの音源買い占め疑惑が議論になっているのは、2017年8月にソウル中央地裁が出した判決文が今になって注目を集めたからだ。
ソウル中央地裁は当時、自身がマーケティング業務を遂行していた芸能事務所に、「不法マーケティングを暴露する」と脅迫した協力業者代表のA氏に共同恐喝疑惑で懲役1年を宣告。2審では原審が破棄され、罰金300万ウォン(約30万円)となっている。
その判決文によると、A氏は、HYBEの前身Big Hitエンターテインメントの職員B氏と財務会計チーム長C氏に、「所属芸能人の不法マーケティングに対する資料をすべて持っている。3億3000万ウォン(約3300万円)を送ってくれれば、関連情報をすべて破棄する」「お金を払わなければ関連資料をすべての報道機関とSNSに流布する」といった趣旨のEメールを送り、あたかも自身も同じ内容で脅迫を受けたかのように被害者たちを脅かした。
その結果、B氏は2017年1~2月に計8回にわたって5700万ウォン(約570万円)を送金している。
この事件について裁判所は、Big HitエンターテインメントとA氏が実行したマーケティング行為を「不法なマーケティング」「買い占めマーケティング」と明示した。さらに裁判所は、Big Hitエンターテインメントが“不法なマーケティング”行為でA氏に脅迫の口実を提供したと指摘し、A氏に対する量刑理由を説明したりもした。
そんな判決文が再注目されたなかで、BTSの疑惑を調査してほしいという民願が出された。
民願を提起した人物は、「判事内容を推測してみれば、“音源買い占め”行為を規制する“音楽産業振興に関する法律”改正案が施行された2016年9月23日から、被告人が初めてメールを受け取った2017年1月11日までの期間にも、不法なマーケティングをした可能性を排除できず、脅迫でBIGHIT MUSICは巨額を送金せざるをえない結果に至ったと判断される」と主張した。
韓国コンテンツ振興院が調査に乗り出した場合、音楽サービス事業者らに関係資料を要請でき、諮問団の検討を経て文化体育観光部に報告することになっているという。また必要に応じて、裁判所や捜査機関の協力を要請することもあるとのことだ。
なおHYBEはBTSの音源買い占め疑惑について、5月2日に公式立場を発表し、「BTSの名誉を傷つけ、陰湿に攻撃しようとする買い占めマーケティング、コンセプト盗用、ダンワールド関連説、カルト疑惑などは事実ではないことを明確に申し上げる」と否定した。
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