“今回の人生はダメ”でも大丈夫…。転生やタイムリープ描いた韓国ドラマが人気のワケ

2024年01月09日 テレビ #韓国ドラマ

ウェブ漫画や小説などのドラマ化が増えているなか、ウェブ小説でよく使われるテーマの「タイムリープ」「転生」「憑依」が、テレビにも広がっている様子だ。

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1月1日、tvNドラマ『私の夫と結婚して』(Prime Videoで配信中)が放送開始された。同作は、夫と親友の不倫を目撃して殺された女性が、10年前に転生して“2回目の人生”を生きながらどぶ沼のような運命を彼らに返そうとする“運命開拓”ドラマだ。

『私の夫と結婚して』
(画像=tvN)『私の夫と結婚して』韓国版ポスター

このように失敗した人生を生きた主人公が過去にタイムリープしたり、転生して人生を変えるストーリーは主にウェブ小説で使われる題材だった。ただ、ウェブ小説を原作とするドラマが増えるにつれ、ドラマでも「タイムリープ」「転生」「憑依」のストーリーが珍しくなくなった。

実際に、2021年11月に韓国で放送された『財閥家の末息子~Reborn Rich~』も原作はウェブ小説だった。財閥一家のオーナーリスクを管理する秘書がその財閥家の末息子に転生し、2回目の人生を生きるストーリーが興味深く描かれている。

また、『アゲイン・マイライフ』も不正の調査中に殺された熱血検事が、タイムリープして復讐を繰り広げるストーリーで人気を集めた。

他にも最近放送された『完璧な結婚の定石』(MBN/原題)、Prime Videoで配信中の『もうすぐ死にます』(TVING)などがタイムリープや転生をテーマにしている。

“2回目の人生”を描くコンテンツが大衆に愛されるのは、サイダー(サイダーを飲んだように痛快ですっきりした気持ちを表す時も使う)展開の影響が大きい。

タイムリープや転生、憑依をした主人公は大体、現時点より未来での経験を持っており、それによってより良い人生を新しく作っていくのが主なパターンだからだ。

厳しい辛い現実のなかで人々が「コグマ」(韓国語でさつまいも。喉に詰まるようなもどかしい気持ちを表す時も使う)よりは「サイダー」を好むようになった社会的雰囲気のなか、このようなテーマは人々のファンタジーを満たしている。

「今回の人生は終わった」という言葉が自虐のように使われているいま、すべての記憶を持ったまま過去に戻ったり、転生したりする主人公の姿は、厳しい世の中に疲れた現代人たちを癒したり、代理満足を与えるに十分だ。

これについて、『完璧な結婚の定石』の制作発表会でオ・サンウォン監督は「生きていれば、誰しも一度は戻りたい瞬間がある。このドラマは視聴者が代理満足できるファンタジーのようなドラマ」と明かした。

『私の夫と結婚して』のパク・ウォングク監督も「(主人公の)カン・ジウォンが良い人たちに会ってチャンスと勇気を得ながら、泥沼の運命を幸せで輝く運命に変える、感動いっぱいのストーリーだ。彼女を苦しめた悪人たちを容赦なく懲らしめる痛快な復讐劇」と紹介した。

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