歌手のG-DRAGONが麻薬疑惑を完全に晴らし、財団設立のための本格的な第一歩を踏み出した。
先立ってG-DRAGONは今年10月、麻薬投薬疑惑に包まれた。警察は、ソウル江南(カンナム)にある遊興施設の女室長A氏の供述をもとに、G-DRAGONが2022年12月にその遊興施設で麻薬を投薬したと見て捜査に着手した。
だが、G-DRAGONは「麻薬をしていない」と強く否認し、自ら警察に出頭して調査を受けた。彼は簡易試薬検査に応じて「陰性」判定を受け、警察は精密検査のためにG-DRAGONの毛髪や爪を追加で採取し、国立科学捜査研究院に精密鑑定を依頼したが、いずれも陰性判定となった。
最終的に警察は12月18日、麻薬類管理に関する法律違反で立件したG-DRAGONに対して、「嫌疑なし」で不送致と結論付けた。G-DRAGONは約2カ月にわたる無念を晴らした。
G-DRAGONは最近、ギャラクシーコーポレーションと新たに専属契約を結び、手書きの手紙で今後の活動計画を明らかにした。特に彼は今回の事態を経験し、麻薬の深刻性を痛感したとし、財団設立など公益活動を展開する予定だと発表して話題を集めた。
彼は「行動しなければならないと考えるようになった。無防備に露出された青少年たち、恐ろしく誤った道であることを知らずに行く人々のために、麻薬を退治、根絶するためのことを積極的にしていこうと思う。治療の機会を持てない多くの人々に機会を分かち合おうと思う。また、力がなく、弱い存在が体験することになる悔しいことが繰り返されないように、そのような人々のそばに立って誰かの兄として、弟として、同僚として彼らを保護するシステム的な役割をしたい」と伝えた。
そんな活動をするために財団を作ることにしたというG-DRAGONは、「私たちは世の中の偏見、不公正で苦痛と被害を受ける人々の側に立って、すべての人が同等で公正に尊重され、共に生きていく社会を作ろうと思う」とし、「アーティストのクォン・ジヨンが好きで、ファンが好きな音楽、芸術活動を通じて麻薬退治、不平等、不公正のような社会問題を解決し、機会のないアーティストたちに機会を与える後援をし、私のような仕事ができる未来世代を養成する活動を展開しようと思う」と説明した。
ギャラクシーコーポレーション側は12月25日、G-DRAGONの財団設立と関連した具体的な計画を公表。財団の名前は「justice(正義)」と「peace(平和)」を合わせた「JUSPEACE Foundation(平和正義財団)」で、財団のスローガンは「平和を守ろう&愛の正義/正義の愛」と知られた。
最初の出捐金は3億ウォン(約3000万円)で、G-DRAGONが単独寄付する予定。先の手紙でG-DRAGONは「今回の財団設立後、最初の寄付は皆さんの名前にしたい」と明らかにしており、最初の寄付はVIP(BIGBANGファン)の名前を基盤に、今回の事件を通じて自発的に繰り広げられたキャンペーン活動名「Guardians of Daisy」で全額寄付すると伝えた。
G-DRAGONはそのために諮問委員会に参加する医療保健、公共政策と行政、福祉と文化分野の専門家を推薦されて選別しており、諮問委員会が構成され次第、公益活動の方向を決める見通しだ。
ギャラクシーコーポレーションのチェ・ヨンホ代表は「財団はクォン・ジヨンの音楽を通じて偏見のない社会を実現しようとする強力な意志を土台に設立され、これに合う活動を展開していく予定」とし、「財団の最初のプロジェクトは麻薬退治および中毒青少年治療のための活動」と付け加えた。
G-DRAGONは単純に自分の潔白を証明することから一歩進み、財団設立で社会還元の先頭に立つと示すことで、否定的なイメージの刷新を図った。新しい所属事務所で新しいスタートを切ったG-DRAGONが、今後どんな歩みを続けていくのか期待が高まる。
(記事提供=OSEN)
◇G-DRAGON プロフィール
1988年8月18日生まれ。本名クォン・ジヨン。2006年にBIGBANGのメンバーとしてデビュー。BIGBANGのリーダーで、グループ内ではラッパーを担当している。作詞・作曲、そしてプロデュースのスキルにも定評があり、数多くの楽曲をヒットさせた。2019年10月に除隊。2022年4月に『Still Life』を発表して約4年ぶりにカムバック。2023年6月にYGエンターテインメントとの契約が終了し、同年12月にギャラクシーコーポレーションと専属契約を締結した。
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