制作発表というよりは、謝罪会見の方が正しいのかもしれない。
10月23日午後、ドラマ『ハイクッキー』（原題）の制作発表会が行われ、主要キャストのナム・ジヒョン、チョン・ダビン、チェ・ヒョヌク、キム・ムヨル、そしてソン・ミンヨプ監督が参加した。
この日、最も注目を集めたのは、若干21歳の新鋭俳優チェ・ヒョヌクだった。彼への最初の質問は、“タバコのポイ捨て”騒動以降、初の公式の場に立った感想だった。
これは、チェ・ヒョヌク本人をもちろん、多くの取材陣が予想していた質問だった。関係者たちによると、チェ・ヒョヌクも心の準備をして現場入りをしたという。
先立って、ネット上には「俳優チェ・ヒョヌク目撃映像」というタイトルの映像が拡散された。映像には、チェ・ヒョヌクが女性と肩を組むなどのスキンシップを繰り返したり、吸っていたタバコをポイ捨てしたりする姿が収められていたことで物議を醸した。
その後、直筆の手紙で謝罪。所属事務所も手続きに従って過怠料を納付したと伝えた。
そんなチェ・ヒョヌクだが、この日も頭を下げて「この場をお借りして、ご心配をかけて申し訳ないとお伝えしたい」と切り出し、「周りの方々の助言と忠告を通じて、深く反省し、責任感を持って努力する」と謝罪の意を伝えた。
しかし、すぐに同じような質問が投げかけられた。「私生活のリスクとキャラクターの間に違和感があるようだが、大衆に自身が演じるキャラクターをどのように見てほしいか」というものだった。
本作でチェ・ヒョヌクが演じるソ・ホスという役は、エリート高校でトップの成績を維持する天才少年だ。問題の動画と比べると、確かに正反対である。
所属事務所の公式謝罪、直筆の謝罪文、公式の場での謝罪と何度も謝罪したが、このような状況でそのような質問をされれば、チェ・ヒョヌクの返答は誰にだって予想できる。「ドラマに何らかの被害を及ぼしたことについて、とても申し訳なく思っている」と謝罪するしかないだろう。
続けて「ホスというキャラクターは、序盤ではあまり出てこないので気になると思う。後半につれてホスの秘密などが明らかになる。ホスにも善良さと純真無垢な一面だけではない、欲望もある」とし、「なので（俳優として）研究もたくさんした。ホスがなぜ低姿勢で顔色を伺っているのか疑問に思うかもしれない」と答えた。
また別の質問も「タバコの吸い殻」だった。記者から「最近の件で『ハイクッキー』に移入しづらくなるという話があるが、どう思うか？」と尋ねられると、「これまで、ほぼすべての作品で青少年の役を引き受けたが学園物だった。方向性は違うが、それぞれそのキャラクターの性向を考えながら努力し、研究をした」と話した。
MCを務めたパク・キョンリムが「この危機をどのように打破するのかという質問もあった」すると、チェ・ヒョヌクは「本当にたくさん反省している。さっき伝えたように周りの方々が多くの助言と忠告をしてくださった。もう一度申し訳ないと必ず申し上げたい。責任感を持って演技に臨む」と3度目の謝罪を伝えた。
『ハイクッキー』の制作発表会関連の記事を調べてみると、大部分がチェ・ヒョヌクの謝罪に関する内容だった。
関係者たちが『ハイクッキー』を待ちわびるドラマファンのため、少なくない金額をかけて用意したイベントだった今回の制作発表会。視聴者のためにも、作品に関する質問がもっと出てくるべきだったのではないだろうか。
他の大物俳優たちもいたなか、同じような質問を2度、3度と投げかけなければならないほどの騒動だったのかとの疑問もよぎる。例え、質問の意図が謝罪を受けるためではなかったとしても、結果的にイベントの趣旨に反する「謝罪会見」になってしまったのだ。
記者の質問は、時と場所を問わず、気になることがあればいつでもできる。しかし、その状況と雰囲気によって一線を越えてはいけない時が必ずある。“してはいけない”質問はないが、現場の雰囲気を台無しにしてまで質問を投げかけることに、どのような価値があるのだろうか。
（記事提供＝OSEN）
■【写真】「胸元タトゥーのお姉さんと…」チェ・ヒョヌクのクラブ目撃談
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