このほどKBS2のドラマ『朝鮮ロコ 緑豆伝』(以下、『緑豆伝』)でヒロインのトン・ドンジュ役を務めた女優キム・ソヒョン。
彼女は最終回終了後、以前より余裕のある様子でインタビューに応じてくれた。
『緑豆伝』で最も愛着がわくシーンを聞くと、「ドンジュがブランコに乗るシーン」を挙げる。
【前編】キム・ソヒョンが『緑豆伝』を振り返る「今回も恋愛を疑似体験…幸せだった」
子供の頃の思い出が詰まったブランコに乗りながら涙を流すこのシーンは、ドンジュの過去の悲しみと前に進もうとする意志を示した名シーンのひとつだ。
「感情表現のシーンが多かったが、監督からは私を全面的に信じると言われて正直プレッシャーを感じた。ブランクに乗って、子供時代の幸せな記憶と向き合うのがよかったし、ドンジュの前に愛するノクドゥがいたので一層よかった。特にBGMとしてYOUNHAさんの『I'll be your light』が流れてさらに没入できたようだ。私はあの歌を聞くだけでうるっとする」
これまで清純なイメージのロングヘアを貫いてきたキム・ソヒョンは、『緑豆伝』の出演にあたって髪の毛を大胆に切ってイメージチェンジに挑戦した。韓服姿にショートヘアという、トン・ドンジュならではの容姿は、キム・ソヒョンの顔立ちと調和してしっかり者のイメージを浮き彫りにした。
「慣れないのは一瞬だった。とても楽で満足している。テレビに映るショートヘアの自分が変じゃないかと心配もしたけど、よく似合ってると思う。何よりドンジュの自由でマイウェイな性格を表現するためにはショートヘアが必要だった。やって良かったと思う」
2008年に子役としてデビューし、『太陽を抱く月』『君の声が聞こえる』などに出演。2015年に『恋するジェネレーション』を通じて主演女優として活躍しはじめ、ついに昨年、子役から脱皮した。
長年、キム・ソヒョンを見守ってきたファンたちは、『緑豆伝』での彼女が最も明るく、気楽に見えたと口をそろえる。
それについてキム・ソヒョンは「もともとは明るくてよく冗談も言う性格だけれど、そんな姿をファンの方に見せたことがないので新鮮な感じだったようだ。これまでは、現場で私の明るいエネルギーを全部出せなかった。常にブレーキがかかったような感じだったけど、今回はカメラ監督さんからスタッフ、キャスト全員がテンションの高い人ばかりで、私も気兼ねなく臨むことができた。自分の中に隠れていた本当の自分が飛び出た感じだった」と語った。
子役から立派な大人の女優に成長したキム・ソヒョン。『緑豆伝』のドンジュ役を通じても成長があったと言う。
「いつも表現力においてもどかしさを感じていたが、今回はふさがっていた表現力が突き抜けた感じだった。今回はコミカルなシーンや、体でぶつかる喧嘩のシーンもあって、自由に演じようと意識した。気楽に、自由に演技ができたので、そういった部分で成長した作品だと思う」
以前のインタビューでは、「一人映画」が今年の目標だと挙げている。子役時代から付いた“優等生”イメージに対するプレッシャーで、自分自身を閉じ込めながら生きてきたという彼女は、「一人映画が一種のロマン」と話していた。
そのロマンを叶えたかと聞くと、満面の笑みを浮かべて頷く。
「オフの日にはひとりで映画館を訪ねた。1日で映画を3本立て続けに見たこともある。ひとりでポップコーンを食べながら映画を見るのは、癒しの時間だった。普段もひとりでいる時間が好き。誰かと一緒に過ごすのとは違う楽しさがある」
2020年には今よりもっと自由な21歳になりたいというキム・ソヒョンは、「演技の幅が広がれば嬉しい」と来年の願望を明かした。(了)
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