ロシアと戦争中で訪問禁止国家となっているウクライナに無断入国した海軍特殊戦団(UDT/SEAL)の元軍人ユーチューバー、イ・グンが有罪判決を受けた。
8月17日、ソウル中央地裁・刑事21単独(チョン・ジェヨン判事)は旅券法違反、特定犯罪加重処罰法上の逃走致傷容疑で起訴されたイ・グンに、懲役1年6カ月、執行猶予3年を言い渡した。社会奉仕80時間と遵法運転講義受講40時間も命じた。
裁判所は「ウクライナに在留して義勇軍として参加したことは、本人の意図とは別に国家に過度な負担を与える可能性があった」と指摘した。ソウル市内で起こした“ひき逃げ”事故に関しては、「被害者が受けた傷害が軽くなく、被害者と合意していない点を参酌した」と明らかにした。
先立ってイ・グンは2022年3月に出国し、ウクライナの外国人部隊に合流。戦場で負傷した彼は5月に帰国し、自ら警察に出頭した。
検察は外交部の旅券使用許可を受けずに旅行警報・第4段階(旅行禁止)が発令されたウクライナに入国した疑いで、今年1月にイ・グンを起訴。彼は裁判で「旅券法に違反したことを心より謝罪する」としながらも、「人々を生かすために知人たちと共にウクライナに行った点を考慮してほしい」と善処を訴えていた。
また2022年7月にソウル市内で車を運転してバイクと事故を起こし、救助措置なしに現場を離れた疑い(特加法上逃走致傷)で、同年12月に裁判にかけられた。検察はイ・グンに懲役1年6カ月を求刑した経緯がある。
さらにイ・グンは今年3月、初公判を傍聴しに来たユーチューバーと喧嘩になり、暴行を加えたりもした。イ・グンの暴行事件は6月、検察に送致された。
なおイ・グンは、過去に海軍特殊戦団(UDT/SEAL)に所属し、現在は「イ・グン大尉」という名でYouTube活動をしている。バラエティ番組などにも出演し、知名度を上げた。
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