マ・ドンソクにとって『犯罪都市』とはどのような存在なのだろうか。結婚生活、そして将来についても率直に語ってくれた。
5月31日より韓国で公開中の『犯罪都市3』は、今や韓国を代表する人気シリーズとして位置づけられている。映画公開前、ソウルのあるカフェでインタビューに応じたマ・ドンソクは、「映画製作のために軟骨と骨をすり減らした。脚本家、監督とシナリオを80回以上も直したため、髪もかなり抜けた」と大笑いした。
マ・ドンソクが『犯罪都市』シリーズにかける思いは尋常ではない。すでに公表されているように、8までシリーズが企画されている。キム・ムヨル、イ・ドンフィなどが出演する4の撮影はすでに終わっており、現在は5、6のシナリオ制作中だ。
「若い頃、プロボクシング選手になりたかったのですが、怪我で諦めなければなりませんでした。そして韓国で『アベンジャーズ』のようなフランチャイズ映画を作りたかったんです。(個人的には)刑事アクション物に出演したかったのですが、そのような作品はありませんでした。その三つの夢を諦めず、心の中に秘めながら120本の映画、ドラマに出演したあと、自ら作ろうと思ったんです。この映画には、私の人生が盛り込まれているわけです」
ボクシング選手の夢を諦めた時は、「私はなぜこんなにも運が悪いのか」と落胆していたというマ・ドンソク。骨折で、他人に下の世話までしてもらわなければならなかった時は、ありとあらゆる考えが頭の中を支配したが、それでもアクション俳優の夢を諦めなかった彼の信念が、『犯罪都市』シリーズを完成させたといえるだろう。
だが、韓国はマ・ドンソクにとって狭すぎる国となってしまった。世界に目を向けている彼のスケジュールは、今後数年間、息つく暇もないほど忙しない。ハリウッド映画『Ashes』(仮題)の撮影がまもなく始まるし、『悪人伝』のアメリカリメイクでも製作と主演を務めている。
そのほか、マ・ドンソクが初の韓国系スーパーヒーロー「ギルガメッシュ」を演じた『エターナルズ』の続編への出演も予定されている。また、ハリウッドの有名スタジオから「アメリカ版の『犯罪都市』」を作ろうとオファーも受けている。
ただ、忙しすぎるあまり、『ジョン・ウィック:コンセクエンス』からのオファーも断らざるを得なかったそうだ。
それでもマ・ドンソクは「人気は浮雲のようなもので、私がいつまで俳優をするか分からない。その時に来たら潔く退き、製作に専念することもできる」とし、人生の第2章の計画も聞かせてくれた。
そんな彼にとって、昨年結婚した妻のイェ・ジョンファは、心強い助力者だ。『犯罪都市3』のエンディングクレジットにも彼女の名前が書かれているほどに。
マ・ドンソクは「妻は脚本家の勉強中なので、現在は2本の短編映画のシナリオを書くなど多くの助けになっている」とし、「結婚はと~~~っても良い」と満面の笑みを浮かべた。
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