歌手兼女優のIUが他アーティストの曲を盗作したとの容疑で告発された。
5月10日、韓国メディア『メイル経済』によると、IUが『The red shoes』など6曲を盗作した容疑で一般人から告発された。
報道によれば、告発者はIUの『The red shoes』『Good Day』『Bbibbi』『pitiful』『Boo』『Celebrity』の計6曲が海外アーティストや韓国アーティストの曲を盗作した状況があると主張し、5月8日、IUを著作権違反の容疑でソウル江南(カンナム)警察署に告発したという。
告発状には「それらの曲が元の著作物とメロディー、リズム、コード進行まで同一である場合が多く、特に『Good Day』と『The red shoes』の場合、一般に聴くだけでも相当な類似性を持っている」と書かれ、特に「導入部分の盗作が6曲すべて疑われる」と強調された。
IUの盗作疑惑は実は初めてではない。今回告発された『The red shoes』は今から約10年前、2013年10月にも盗作疑惑で騒動となった。
彼女の元所属事務所であるLOENエンターテインメントは2013年10月26日、盗作疑惑に関する公式立場を発表した。
IUの『The red shoes』が、2009年に発表されたドイツバンド「Nekta」の『Here’s us』と序盤のメロディーラインが似ているとの疑惑だった。さらにIUが『The red shoes』の活動を終えた時点で盗作疑惑が提起されたため、疑惑によって活動を突然終えたのではないかとの疑いまでかけられた。
しかし、盗作疑惑と関連してIU側は「イ・ミンス氏と外部音楽専門家たちの意見をすべて検討した結果、『Here’s us』の一部メロディーと『The red shoes』の2番目の小節(Bパート)のメロディーが似ているように聞こえるかもしれないが、2曲のコード進行はまったく違う」と疑惑を完全否定。
またIUの活動終了と関連しても、「11月末に予定された単独コンサートの準備と年末の日本活動の準備はもちろん、ドラマ『キレイな男』の撮影スケジュールなどにより、本来から計画されていた事項」と反論した。
以降、有名作曲家のパン・シヒョクやキム・ヒョンソクらもSNSを通じて、IUの『The red shoes』が盗作ではないと口をそろえた。
疑惑を否定したIUは、予定されていた年末コンサートやドラマ『キレイな男』などを無事に消化し、アルバム活動中断後も健在さを誇示した。彼女は現在も歌手兼女優として大活躍している。
そんなIUにとって今回の告発は、10年ぶりに盗作疑惑が提起されたことになる。
一般的に著作権法は親告罪だが、『メイル経済』が告発を代理した法務法人に聞いたところ、「著作権法第140条のただし書きおよび1号で“営利を目的として又は常習的に著作権等を複製、公演、公衆送信、展示、配票、貸与、2次的著作物作成の方法により侵害した者はこの限りでない”と規定されている」と回答。著作権を持たない告発人も、本件を告発する資格があるとの見解を示したそうだ。
いずれにしても韓国を代表する歌手の盗作疑惑であるだけに、大きな注目を集めそうだ。
◇IU プロフィール
1993年5月16日生まれ。本名イ・ジウン。韓国・ソウル出身。2008年にソロ歌手としてデビューした。芸名のIU(アイユー)は“I”と“YOU”の合成語で「あなたと私が音楽で1つになる」という意味が込められている。女性ソロ歌手としてトップに君臨しつつ、女優業も並行。2011年のドラマ『ドリームハイ』で連ドラ初出演&初主演を果たし、『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』『ホテルデルーナ~月明かりの恋人~』などで主演を務めた。2023年3月30日、映画『ドリーム』(原題)の制作報告会で、女優活動時の名前も本名からIUに統一すると発表した。
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