ガールズグループLOONA(今月の少女)から脱退となったチュウと所属事務所が、“パワハラ疑惑”をめぐって激しい対立を続けている。
【画像】男性スタッフがLOONAチュウの髪の毛を引っ張って炎上
とある韓国メディアは12月19日、チュウの専属契約書と所属事務所BlockBerryクリエイティブのB室長とのメッセンジャー対話内容を公開した。
報道によると、チュウは2017年に所属事務所と収益を3(チュウ)対7(事務所)、活動費用を5対5の割合で精算することで専属契約を締結した。
明らかに問題がある契約だろう。
一般的に収益の比率と活動費用の比率は揃えるべきだ。さらに後清算システムであった。例えば収益が100万ウォンであった場合、事務所が70万ウォン、チュウが30万ウォンを得る。しかし活動費用が50万ウォンかかっていれば、最終的に事務所が70万-25万=45万ウォン、チュウが30万-25万=5万ウォンとなり、事務所が負担すべき活動費用の20%をチュウに背負わせているのだ。
そんな不当な契約を理由に、チュウは今年1月、専属契約効力停止仮処分申請を出し、裁判所がチュウを支持しながら彼女は独自の行動に出た。
また所属事務所側は別件契約書を作成し、チュウと事務所の精算比率を7対3に変え、活動費用が収益を超過する場合、事務所が費用の50%を負担することにした。さらにチュウの個人スケジュールを保障するために、LOONAの活動に参加しない権利と、どちらか一方に損害が発生した場合、被害に遭った側が5000万ウォン(約500万円)を要求することができ、直ちに契約を解約できるという条項も追加された。
これによりチュウは、LOONAの『Flip That』(今年6月に発売)のミュージックビデオ撮影当時、現場に撮影遅延が発生して翌日予定された個人スケジュールが妨害されることになり、事務所側から5000万ウォンの損害賠償を受けたりもした。
上下関係が完全に逆転した格好だ。
そこからパワハラとされてもおかしくないチュウの行動が始まった。彼女は、事務所のA代表が自分のビデオ通話内容を問題視して母親に抗議メッセージを送ると、B室長に「間違っているのに反省することは考えずに。本当に私が死ぬとき、今まであったことを全部書いて死なないと気がつかないの?」「本当に気をつけてください。本当ですよ。最後の警告です。A代表に伝えてください。そのまま」などとメッセージを送った。
時にはB室長に「いい加減にしろ」「気をつけろ」「情けない」「おもしろくもない」と強い単語のメッセージを送ったという。これにより事務所側がチュウの“パワハラ”を主張し、脱退を発表したのだ。
だが、チュウはメディアとのインタビューを通じて、D理事がミーティングで「お前は小学校を卒業したよね?」と嘲弄した録音記録を伝達し、「B室長は唯一、コミュニケーションができる(会社の)方だった。B室長に怒ったわけではない。会社の運営方式に腹が立って訴えたのだ。それなのにD理事が子供扱いした。人を無視する感じ? 不信がたまった状態で傷ついた。強く言えば聞いてくれるのでは…。それで強く言ったこともある。どうしようもない人だったのでミスをした」と釈明した。
チュウは契約解除訴訟を進行した理由として、2021年にLOONAのあるメンバーが「精算を受けるときになったのではないかと」と尋ねられ、その時に問題があることがわかったと述べた。
「契約当時、説明は聞いた。しかし後精算のシステムを正確に理解できなかった」とし、「費用が売上の70%以上であれば、最終精算は“マイナス”だった。働くほど借金が増える仕組みだった。たしかに7対3の契約なのに、9対1にもなり、10対0にもなるという具合だ。遅れたが、正したかった」と話した。
また、今年2億ウォン(約2000万円)以上を精算してもらったことについては、「個人精算システムだ。個人活動が多く、精算を先に受けることができた。しかし費用の処理がきちんと行われたかどうかはわからない。精算の根拠となる資料をまともに受け取れなかった」とし、「外部監査をしてくれと要請したことはない。会社が急に進行した。それも100%は信じられない。重要なのは、精算資料をきちんと受け取っていないこと。それで信頼を失ったという事実」と強調した。
続いて付属合意書を書いたのは、「会社に対する信頼は事実上(昨年で)終わった。『QUEENDOM』(サバイバル番組)もやりたくなかった。だからといってLOONAを諦めたくはなかった。グループ活動を持続するために付属合意書を書いた」とし、『Flip That』のMV撮影現場であったことに関しては、「ただその事例だけでお金を請求したわけではない。何度もスケジュール調整でトラブルがあった。それで一種の警告という意味で請求した」と付け加えたりもした。
先立って所属事務所は去る11月25日に公式立場を出し、「最近当社スタッフに向けたチュウの暴言などパワハラ関連の情報提供があり、調査したところ、事実が疎明されたため、会社代表者がスタッフに謝罪して慰労中であり、これに対して当社は責任を負ってLOONAからチュウを脱退させることに決めた」と明らかにした。
その後、所属事務所の立場文に対する反発が続くと、追加の公示を発表し、「脱退理由を記載するのは当然の説明過程だが、これに対する事実関係および証拠を提供しなければならないのはチュウ本人と被害を受けたスタッフの方の権利」と主張した。
チュウはそれに対して「私も一連の状況に対して連絡を受けおらず、知っていることがないので状況を把握しているところだが、明らかなことは、ファンの方々に恥ずかしいほどのことをしたことはない」と反論していた。
所属事務所の不当な契約とチュウのパワハラ性のあるメッセージ。いずれにも問題点があるように見えるが、両者の葛藤の本当の被害者は、LOONAの他のメンバーたちかもしれない。
(記事提供=OSEN)
◇チュウ プロフィール
1999年10月23日生まれ。本名はキム・ジウ。「毎月新しい少女に出会う」というコンセプトのガールズグループLOONA(今月の少女)のメンバーとして2017年12月から活動。ユニット「LOONA yyxy」としてもデビューしている。グループを通じて数多くのヒット曲を生んだことはもちろん、ソロでバラエティ番組やCMに多数出演。愛らしいキャラクターと明るい性格で高い人気を誇る。一方で所属事務所との様々な葛藤がたびたび報じられ、2022年11月にLOONAを脱退した。
■切り捨てられたとされるLOONAチュウ、問題の“パワハラの中身”が公開
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