約5000ドル(約74万円)必要だったが、手に入れる方法がなく悲しみに暮れていたという。
そんな事情を伝え聞いたイ・ヨンエは、自身が文化芸術分野諮問委員長を務めている韓国障がい者福祉財団を通じて、「経済的な困難で故国に帰れないユリアナさんと家族を支援したい」という意思を伝えた。
それがきちんと実現されたというわけだ。
イ・ヨンエはパク氏への手紙で「私は双子を持つ母親のイ・ヨンエ」とし、「今体験されているユリアナのお父さんの苦痛を何の言葉で慰めることができるか」と残念な気持ちを伝えた。
それと共に「数千万の言語があるとしても、ユリアナのお父さんの悲しみと同じくすることはできないだろう」とし、「私も悲しみで胸が詰まり息苦しくて、体と心を落ち着かせずにいる」と話した。続けて「ユリアナのお父さん、それでも頑張らなければならない」と勇気づけ、「より一層強健でなければならない。そうしてこそ天にいるユリアナが父親を見守りながら笑うだろう」と伝えた。
イ・ヨンエは手紙の最後に、「梨泰院ハロウィン行事の事故で犠牲になったすべての方々に頭を下げて弔意を表わし、大切な生命を守れなかった大韓民国の国民として、胸の奥深くで許しを求める」と哀悼した。
パク氏は「口座に1000ウォン(約100円)から50万ウォン(約5万円)までのお金が入ってきた。金額にかかわらず、韓国国民がたくさん助けてくれた」とし、「国民の心にお世話になった。厳しい状況のなかでも手を差し伸べてくれた韓国国民に感謝する」と伝えた。
◇イ・ヨンエ プロフィール
1971年1月31日生まれ。ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』で主人公チャングムを演じ、日本でも人気を博す。2008年に在米韓国人の実業家チョン・ホヨンと結婚し、2011年に双子を出産した。主な出演作は映画『JSA』(2001年日本公開)、『親切なクムジャさん』(2005年日本公開)、『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』(2020年日本公開)、ドラマ『師任堂(サイムダン)、色の日記』『調査官ク・ギョンイ』など。
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