海外で巻き起こっているジャパニーズ・シティ・ポップのブームが日本のメディアでも紹介されているなか、その象徴的な「プラスティック・ラブ」現象を巻き起こした立役者の一人である韓国のプロデューサー/DJのNight Tempo(ナイト・テンポ)。
【インタビュー】ソウルから世界へ…Night Tempoが追及するジャパニーズ・シティ・ポップとは
昭和ポップスを令和にアップデートする「昭和グルーヴ」シリーズ第14弾として、『飯島真理 - Night Tempo presents ザ・昭和グルーヴ』が、本日(8月31日)配信開始となった。
また収録曲『セシールの雨傘 (VersionⅡ)』のオフィシャル・ビジュアライザーも同時に公開されている。
飯島真理は1982年のTVアニメ『超時空要塞マクロス』のリン・ミンメイ役を担当し、一躍人気となったが、元々はシンガーソングライターとしての才能を買われてデビューが決まっていた。そして1983年年に全曲の作詞作曲を自ら手がけた1stアルバム『ロゼ』でビクターよりデビュー。坂本龍一がプロデュースした鮮烈なサウンドは今も色あせない輝きを放つ。
翌1984年にリリースした『愛・おぼえていますか』(同名の劇場版マクロス主題歌)が大ヒット。国内のみならず海外からも絶大な人気を誇るアーティストだ。
今回は数多ある飯島の楽曲の中から、Night Tempo自身が2曲を選曲。1曲は自身のディスク・ガイド本でもセレクトした『セシールの雨傘 (VersionⅡ)』を、四つ打ちのFuture Funkにリエディット、フロアで胸キュンになるナンバーだ。オリジナルは、当時、ロンドン録音をした1985年発表の4thアルバム『KIMONO STEREO -GREY-』に収録されている。先日の昭和グルーヴ・ツアー東京公演初日で曲紹介とともに初披露され、オーディエンスを大いに沸かせた。
もう1曲の『Love Sick』は、1983年発表のデビュー作『ロゼ』に収録されているナンバーで、Night Tempoが遊び心のあるサンプリング・ベースのトラックに仕上げた。今年7月に出演したフジロック・フェスティバルでもテスト・プレイし、満員のレッドマーキーを沸かせたリエディットだ。
この公式リエディットを手掛けたNight Tempo、そして飯島真理からのコメントも到着した。
Night Tempo
「当時には早すぎた飯島真理さんのセンスの高さを、時代を超えて、多くの人に紹介出来ればと思い、今回リエディットさせて頂きました」
飯島真理
「制作過程においてNight Tempoと少しだけ話しをする事が出来ました。彼はパワフルかつ繊細なアーティストです。私たちは音楽という共通語で理解を深める事が出来ました。静かな時間の経過の中で思いが伝わって行く感じです。今回の作品を私はとても気に入っています。『セシールの雨傘(VersionⅡ)』は、グルーヴの中に炎のような熱を感じられる躍動的な作品となっており、『Love Sick』はオシャレでコケティシュ。両曲共、GroovyでSexyな最強のカップリングとなっております。応援よろしくお願いします」
Night TempoはBTS(防弾少年団)の新曲も手掛けるアメリカ人R&Bシンガーソングライター「MAX」の最新シングル『WASABI』のリミックスを8月19日にリリース。そして人気Future Funkアーティスト「Yung Bae」のライヴ・ゲストとして、9月9日にロサンゼルス、10日にはサンフランシスコでプレイをする予定だ。
■「昭和グルーヴをよりカジュアルに」Night Tempoが見据えるジャパニーズ・レトロの未来
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