飲酒測定拒否と警察官暴行の疑いで、事前拘束令状が請求されたラッパーのノエル(NO:EL、本名チャン・ヨンジュン)が、本日(10月12日)拘束前被疑者尋問(令状実質審査、被疑者を直接尋問したあと、令状の発行を決定する韓国の司法制度)に出席しないと明らかにした。
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ノエルは、9月18日22時30分ごろ、ソウル瑞草(ドチョ)区の交差点でベンツを運転し、ほかの車と接触事故を起こしていた。その際、警察官の飲酒測定に応じず、警察官に暴力を振るった疑いが持たれている。
ノエルを現行犯で逮捕した警察は、10月1日に道路交通法違反(飲酒測定拒否・無免許運転・財物損壊)と傷害、公務執行妨害などの容疑で事前拘束令状を申請。検察はノエル側と面談後、警察が申請した令状を請求していた。
そして裁判所は同日、出席を拒否したノエルに逮捕令状を発行したという。ソウル中央地裁のムン・ソングァン令状専担部長判事は、ノエルと弁護人の出席なしに、書面で拘束可否を判断するための審理を行い、拘束令状を発行した。
令状実質審査に先立ち、ノエルは弁護人を通じて、「多くの方に対して本当に申し訳ない。過ちに対する罪の償いを甘んじて受ける」とし、「謝罪の気持ちで令状実質審査は放棄する」という内容の立場を明らかにした。
ノエルは2019年9月にも飲酒運転事故を起こしており、2020年6月に懲役1年6カ月、執行猶予2年を宣告されている。つまり執行猶予期間中に事故を起こしたことになる。
今回の令状発行に先立ち、父のチャン・ジェウォン議員は9月28日、ユン・ソギョル(尹錫悦)前検事総長のキャンプ総括室長職を辞任。「涙で日々を送る妻、食事もまともにできないでいる母。家は廃墟になった」とし、「もはや子供を正しく育てられなかった父親の罪を深く反省し、自粛の時間を持つ」と語っていた。
続いて「罪を犯した息子(ノエル)だが、これまでできなかった父親としての役割を忠実に行う」と付け加えた。
9月23日には韓国大統領府の国民請願掲示板に、チャン・ジェウォン議員の国会議員職をはく奪するべきという国民請願が登場していた。その国民請願は、わずか4日間で13万人の賛同を得ていた。
韓国の国民請願は、30日以内に20万人以上が賛同すれば、政府関係者の公式回答を聞くことができる制度だ。
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