新人俳優イ・ガンジが、初出演のドラマで視聴者に強烈な印象を残した。
Netflixでも配信され、去る6月9日に放送終了したJTBCドラマ『ロースクール』は、韓国最高の名門ロースクールを舞台に、教授と学生が前代未聞の事件に巻き込まれる“キャンパス・ミステリー”ドラマだ。
イ・ガンジは韓国大学のロースクール1年生で、人権弁護士を夢見るミン・ボッキを演じた。放送終了後、イ・ガンジは「初めてのドラマ出演だったからか“頑張らなくてはいけない、何かを見せなければならない”と思った」と、初出演のドラマを終えてこう振り返った。
2017年公開の短編映画『双子たち』でデビューした後、主にはインディーズ映画を舞台に活動してきたイ・ガンジは、偶然オーディションを受けたことをきっかけに『ロースクール』に加わった。
彼は「SNSの個人メッセージで“オーディションを受けないか”と提案を受けた。決して俳優として有名ではなかったが、演技の映像を送りオーディション日の連絡を受け、参加することになった」と、オーディションを受けたきっかけを明らかにした。
イ・ガンジ演じるミン・ボッキは、ロースクールに通う学生たちの別名“ロースクールズ“でチョ・イェボム(演者キム・ミンソク)と漫才コンビを組み、口当たりの良い話術と演技で事件事故が多発するキャンパスに面白さをもたらす”活力源“としての役割を見事に果たした。
イ・ガンジは「ミン・ボッキは“自分がどうやってロースクールに行ったのか?”という人物だった。最もロースクール生らしくなかったが、それでもロースクール生なので自然さに重点を置いた。ただでさえ外見や話し方が目立つキャラクターだから、真面目なロースクールズの中でいかに雰囲気を崩さずに溶けこめるかが、最大の悩みだった」と明かした。
ヘアバンドとパーマを施した並外れなヘアスタイルもやはり、イ・ガンジのアイディアだった。「初めて挑むドラマのオーディションだったので“当然僕が受かるはずない”と思い、むしろ気軽に行った」という彼は、「僕が考えるボッキは、自由でヒップホップな感じだと思ったので、できるだけそんな姿で臨んだ。そしたら、当時の服やヘアスタイルが本番の撮影でも多く反映された」と述べた。
ドラマ内でチョン・イェスル(演者コ・ユンジョン)にピュアな恋心を抱く演技も披露したイ・ガンジ。実際の恋愛スタイルについては「ピュアなのは似ているが、僕は好きなら迷わず言葉にする性格だ。告白も同じ人に4回はできると思う」と笑顔で語ると、「でも、ボッキは告白できなかったのではなく、イェスルさんの傷が癒えるまで待っていたのだと思う。イェスルさんが自身の傷を克服し、何かを成し遂げるのをそばで見守ってあげたかったのだと思う」と付け加えた。
新人イ・ガンジが初出演のドラマで得た最大のプレゼントは、ほかならぬ仲間たちだ。キム・ボム、イ・スギョン、イ・デヴィッドなどロースクールズに格別な愛情を示したイ・ガンジは、「“最高”という言葉では表すことができないほど最高だった。合宿練習を一緒にしたかのように、本当にロースクールの同期のように親しくなった」とし、「当時、事務所に所属していなかったので撮影現場に1人で通っていたが、撮影が遅く終わるとデヴィッド先輩とスギョン先輩が車に乗せてくれた。先輩方が仲良くしてくださったおかげで、負担を感じることなく気楽にできた」と感謝の気持ちを述べた。
18歳の頃、友人に連れられて演技の塾に遊びに行ったことをきっかけに、演技の魅力にすっかりはまってしまったというイ・ガンジ。初めてのドラマを成功裏に終え、今後はWILLエンターテインメントに所属して本格的な俳優活動に乗り出す。
「ボッキのような明るい芸人のような演技は初めてだった。『ロースクール』は新しい自分の一面を発見できるきっかけとなった。こんなことは絶対にできないと思っていたが、やれるという自信がつき、もっと成長できたと思う」
いつかはノワール・ジャンルに挑戦し、荒い演技をしてみたいというイ・ガンジは、作品に対する葛藤と演技に対する終わりのない欲をあらわにした。
イ・ガンジは「“上手くなりたい”というより“上手く演じたい”という気持ちが大きい。今すぐ重要な役を演じるよりかは、脇役でもいいから上手く演じたい」とし、「自分だけのしっかりとした色があり、代わりがいないような俳優になりたい」と意気込みを語った。
個性豊かなイメージと演技力で自身の潜在能力をアピールしたイ・ガンジの、今後の俳優としての歩みにこれからも注目していきたい。
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