芸能人としての個性か、はたまた公人としての公共性か。
海外スケジュールのため空港に姿を現した女優ムン・ガヨンのランジェリースタイルをめぐり、ネット上で議論が巻き起こっている。
ムン・ガヨンは9月17日、スリップワンピースにオーバーサイズのブルゾンを羽織り、ミニバッグとブーツを合わせたシックなオールブラックコーデで仁川(インチョン)国際空港に登場。しかし、アウターの内側にまとったシースルー素材のスリップワンピースが“ランジェリー風”に見えたことから、ネット上では賛否両論が飛び交った。
支持派から上がったのは、「個人の選択したスタイルを尊重すべきだ」との声。ほかにも、芸能人が少々アバンギャルドなファッションを試みるのは自然なことだとする意見や、レース素材のスリップワンピース自体も近年ファッション界で注目を集めるアイテムだとの指摘もあった。さらに、オーバーサイズのブルゾンで適度にカバーしており、全体のコーディネートの完成度は高いとの評価もある。
一方で、「空港という公共の場を考慮すると大胆すぎる選択だった」といった妥当な批判も見受けられた。シースルー素材ゆえの露出度に加え、海外スケジュールという公式性を踏まえれば、より無難な装いが相応しかったのではないかという見方だ。
ファッション的な観点から見ると、ムン・ガヨンの今回の選択はトレンドを的確に反映したものといえる。スリップドレスの復権やレイヤードの手法は洗練されたアプローチであり、アクセサリーの選択も全体のバランスを意識したものと評価できる。
ただし、TPOを考慮した場合、空港という場と海外スケジュールという目的に完全に合致していたかどうかは議論の余地が残る。芸能人としての影響力を考えると、その点は一層重要になるだろう。
結局、ファッションは個人の表現手段であると同時に、社会的文脈を無視できない領域でもある。ムン・ガヨンの今回の装いは、ファッションとしての完成度こそ高い一方で、状況に応じた適切性については解釈が分かれる事例となった。
◇ムン・ガヨン プロフィール
1996年7月10日生まれ。ドイツで生まれ、小学校3年生の時に帰国した。そのため、韓国語、英語、ドイツ語が堪能なことで知られる。2006年の映画『師匠の恩恵』(原題)で子役デビュー。ドラマ『王家の家族たち』『魔女宝鑑~ホジュン、若き日の恋~』『嫉妬の化身~恋の嵐は接近中!~』『その男の記憶法』などで主演を務めた。同じ子役出身であるApinkのキム・ナムジュと親しい仲。2018年のドラマ『偉大な誘惑者』で共演した俳優ウ・ドファンと2度の熱愛説が報じられたが、即否定している。人気ウェブ漫画の実写ドラマ『女神降臨』では主人公を務めた。
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