日本でも大ヒットしている韓国ドラマ『梨泰院クラス』。人気俳優パク・ソジュン演じる主人公パク・セロイの存在感はさることながら、彼をとりまく個性豊かな登場人物たちも視聴者に鮮烈な印象を残している。
特に、キム・ダミ演じるヒロイン、チョ・イソの印象は強烈だっただろう。 “王道”の枠に収まることのない強気なヒロインの姿は視聴者の間で大きな反響を呼び、ドラマの人気に一層拍車をかけた。
実際に、韓国のリアルタイム放送時にはチョ・イソの登場以降5%台であった視聴率が動きを見せている。彼女の登場シーン増加に呼応するように上がり続け、『梨泰院クラス』は最終回の視聴率16.5%という高い視聴率を記録した。
ここでは、多くの視聴者の心を掴んで離さないチョ・イソの魅力的なキャラクター像に迫る。
チョ・イソはIQ160超えの人気インフルエンサーで、勉学、スポーツ、音楽と、不得意なものはなにもない。一見文句なしの“ハイスペック女子”だが、一方でソシオパス(反社会性パーソナリティ障害)によって生きにくさも抱えている人物だ。
キム・ダミは劇中で、チョ・イソならではの複雑な感情を見事に表現した。ときに可愛らしく、ときに冷酷な振る舞いで“ソシオパス”というキャラクターの特徴を絶妙に描き出し、ストーリーへの没入度を高めた。キム・ダミが登場するたびに、視聴者は「出番をもっと増やしてほしい」「キャラクターが本当によく解釈されている」「演技を見るたび鳥肌」といった絶賛の声を寄せた。
キム・ダミは、人気インフルエンサーのチョ・イソをより完璧に表現するため、トレンドを抑えつつも個性的なファッションとヘアスタイルを披露した。
ハイセンスなカジュアルスタイルは、チョ・イソならではの飾らない魅力を一層引き立てたと大きく評価されている。顎のラインで切りそろえられたツートンーカラーのヘアスタイルは、実際に韓国で多くのインフルエンサーが真似して新たなトレンドを生み出した。
パク・ソジュン演じる主人公、パク・セロイに思いを寄せるチョ・イソは、彼の前でも発言にまったく遠慮がない。しかし不思議と憎たらしさを感じさせず、むしろ一途な思いがダイレクトに伝わる印象すら与える。
毎回パク・セロイに現実的な忠告をして“ファクト爆撃”(反論できない事実で相手を攻撃することを指す韓国のスラング)を放つチョ・イソの爽快な姿は、視聴者の心を掴んで離さなかった。
意中の主人公に守られるどころか、歯に衣着せぬ物言いと的確なサポートで成功に導く型破りなヒロイン。一人の人間として魅力的なチョ・イソの存在が、『梨泰院クラス』を大ヒットに導いたといっても過言ではないだろう。
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