ついに完結の『イカゲーム』に込められた“問題提起” 6年の制作期間を経てキャストが語った思い

2025年06月09日 話題 #イカゲーム

世界的ヒット作となったNetflixオリジナルシリーズ『イカゲーム』が、ついにフィナーレを迎える。

【画像】『イカゲーム』AV投稿

6月9日、ソウル・龍山(ヨンサン)区に位置するソウルドラゴンシティのグランドボールルーム漢拏(ハンラ)では、『イカゲーム』シーズン3の制作発表会が開催された。

この場にはファン・ドンヒョク監督をはじめ、イ・ジョンジェ、イ・ビョンホン、イム・シワン、カン・ハヌル、ウィ・ハジュン、パク・ギュヨン、パク・ソンフン、ヤン・ドングン、カン・エシム、チョ・ユリ、チェ・グクヒ、イ・ダウィ、ノ・ジェウォンといった豪華キャストが登壇した。

2021年9月にシーズン1が配信開始し、世界的ブームを巻き起こした本作は、2024年12月にシーズン2を公開。そして今回、最終章となるシーズン3が幕を開ける。

罪悪感と絶望感に打ちひしがれるギフン

『イカゲーム』シーズン3
(写真提供=OSEN)制作発表会の様子

フィナーレとなるシーズン3では、反乱の失敗によって最も親しかった友人チョンベ(演イ・ソファン)を失い、仲間たちとも別れることになったギフン(演イ・ジョンジェ)が、罪悪感と絶望から、どのように立ち上がるのかが描かれる。また、参加者001番・ヨンイルと偽ってゲームに潜入していたフロントマン(演イ・ビョンホン)との再会、そして両者の価値観の衝突も見どころとなる。

加えて、ユーチューバーのミョンギ(演イム・シワン)、元海兵隊のデホ(演カン・ハヌル)、フロントマンの弟で警察官のジュノ(演ウィ・ハジュン)、脱北者のピンクガード・ノウル(演パク・ギュヨン)、妊娠した体で参加したジュニ(演チョ・ユリ)、トランスジェンダーのヒョンジュ(演パク・ソンフン)、親子で参加したクムジャ(演カン・エシム)とヨンシク(演ヤン・ドングン)、娘の手術費を稼ぐため参加したギョンソク(演イ・ジヌク)、運に見放された霊媒師(演チェ・グクヒ)、いじめられるミンス(演イ・ダウィ)といった、様々な背景を持つ参加者たちのストーリーにも注目が集まる。

「答えではなく問いを」――作品の核心

『イカゲーム』シーズン3
(写真提供=OSEN)右からイ・ビョンホン、ファン・ドンヒョク監督、イ・ジョンジェ

ファン・ドンヒョク監督は「ギフンは反乱後、罪悪感と絶望に沈みます。そこからどのように再び立ち上がるのか、人間の“信念”をテーマにした物語です。シーズン3では“答え”より“問い”を投げかけたい。過剰な競争や刺激が蔓延する後期資本主義のなか、私たちはより良い未来を創れるのか。そうした問題提起を込めました」と語った。

続いて主演のイ・ジョンジェは、「ギフンは罪悪感を抱えながら、やがて“このゲーム場で自分にできることは何か”を見出していく。行動に移していく過程に注目してほしい」と話し、イ・ビョンホンは「ギフンはフロントマンによって親友を失い、打ちひしがれますが、それでも人間性を信じて戦おうとする。一方のフロントマンは、そんなギフンを見て別の計画を立てる。シーズン3は物語のクライマックスにして決着の章」と述べた。

『イカゲーム』シーズン3
(写真提供=OSEN)ピンクガードによるパフォーマンスも

ただ、シーズン2に対して「ストーリーが散漫だった」といった批判もあった。これについてファン監督は、「シーズン2と3は同時に書いて同時に撮影しました。2の反応を見て3を変えたわけではありません。ただ、シーズン2で広げた話が整理されず終わった点は否定できない。シーズン3を見ればすっきりするはず」と自信をのぞかせた。

また「シーズン4はないのか?」という質問に対しては、「制作の予定はない。Netflixともそのように話し合ってきた」としながらも、「もし機会があればスピンオフをやってみたい」と余地を残している。

SNS騒動にも言及「誰にでもミスはある」

物語に関する話題の一方で、シーズン2配信後にはキャストの“SNS騒動”が相次いで物議を醸した。パク・ソンフンがインスタグラムに『イカゲーム』の“パロディ成人作品”のパッケージ画像を投稿したかと思えば、パク・ギュヨンは撮影中のオフショットと思われる写真を投稿。後者はシーズン2で死亡したとされる主要キャストが映り込んでいたため、ネタバレ疑惑が浮上した。彼女はすぐに投稿を削除したものの、すでにSNSやネット掲示板を通じて拡散され、波紋を広げた。

『イカゲーム』シーズン3
(写真提供=OSEN)和やかな雰囲気で談笑するキャストたち

これについてファン監督は「もちろん驚いた。“なぜそんなことを?”とも聞いた。ただ、人は誰しもミスをする。永遠に責め続けるわけにもいかない」とし、「もしもネタバレで落胆した方がいたら申し訳ないと伝えた。ただ、それ以上に楽しめる要素がたくさんある。観れば“あれは大したことなかった”と感じてもらえると思う」と理解を求めた。

また、「法律で再発防止を義務付けることもできない。本⼈たちが十分に反省し、同じ過ちを繰り返さないという意識を持っているはず」と俳優たちに寄り添う姿勢を見せた。パク・ギュヨンも「ノウルとギョンソクの物語が気になる方も多いと思いますが、ぜひ27日に配信されるエピソードでご確認ください」とコメントした。

「俳優人生において、とても意味深い」

制作発表会の終盤、出演者たちが『イカゲーム』という作品への思いを語る場面も。ウィ・ハジュンは「もう5年も経ったことが信じられない。世界中から愛され、韓国の文化的価値を高めることができたのは本当に幸運でした」と感謝を述べた。

続いてイ・ビョンホンは「『イカゲーム』は特別でした。アメリカでのプロモーション中、ハリウッド作品では味わえなかったほどの熱烈な声援を受けました。この作品がもたらした経験は、俳優人生において、とても意味深い」と語った。

イ・ジョンジェも「この作品でファン・ドンヒョク監督の壮大な世界観に触れられたのは貴重な経験でした。社会的テーマやキャラクターの人間性が丁寧に描かれている。シーズン3まで通して見たとき、それぞれのキャラクターに対する応援が、韓国とそれ以外の国で異なるというのも面白い点だと思います」と振り返った。

『イカゲーム』シーズン3
(写真提供=OSEN)

最後に、ファン監督は「この6年間、全身全霊を注いできた。夢にも思わなかった奇跡のような成功を経験できたのは本当にありがたい。華やかな成功よりも、俳優たちとともに創作の現場で過ごした瞬間こそ、クリエイターとしての成長につながった。今後も、この感情と教訓を胸に次の作品へと向かいたい」と抱負を述べた。

待望のフィナーレを迎える『イカゲーム』シーズン3は、6月27日にNetflixで全世界190以上の国と地域に向けて独占配信される。

(記事提供=OSEN)

北朝鮮に『イカゲーム』を密輸した者の“悲惨”な末路

【写真】日本AV誤投稿で物議のパク・ソンフン

『イカゲーム』のイベントに堂々と参加した“あの人”

前へ

1 / 1

次へ

RELATION関連記事

RANKINGアクセスランキング

PHOTO写真

TOPIC「BTS」特集