小説家のイ・ウェスさんがこの世を去って、本日(4月25日)でちょうど3年となる。
イ・ウェスさんが亡くなったのは2022年4月25日のこと。75歳だった。訃報は遺族によって本人のSNSを通じて伝えられた。
当時、彼の長男は「25日夕方、最愛の父が永眠されました。家族全員が看取ったため一人ではなく、穏やかに旅立たれました。まるで眠りに身を任せるかのように静かに目を閉じられました」と綴った。
さらに「今でも起こせば目を覚ましそうなほど、深く眠っていらっしゃいます。天には懐かしい方々がいらっしゃるので、きっと温かく迎えてくれるでしょう。皆さまから届いた祈りと愛情は父の胸にしっかりと刻まれ、今ごろはその愛を抱いて微笑んでいると思います」と哀悼の思いをにじませた。
イ・ウェスさんは2014年10月に胃の出血で病院を訪れた際、ステージ2の胃がんと診断された。その後、手術と抗がん剤治療を経て、2015年6月には治療を終えたものの、その後も肺気胸や乳がんにかかるなど、たびたび病と向き合ってきた。それでも彼はSNSなどで日常を明るく発信し、同じ病に苦しむ人たちに希望を与え続けた。
しかし、2020年3月には突然の脳出血で倒れ、長期の入院生活へ。その後、2022年3月に新型コロナウイルスの後遺症で肺炎を発症し、体調は急激に悪化。集中治療を受けたものの、同年4月25日の夕刻、帰らぬ人となった。
作家としての活動は幅広く、『愛の外伝』『絶対強者』『一本角』『野良犬』など、多くの小説や詩集、エッセイを発表し、旺盛な創作活動を展開してきた。訃報を受け、一般読者のみならず、芸能界からも追悼の声が相次いだ。
女優のキム・ギュリは「イ・ウェスさん先生のご冥福をお祈りします。先生の知恵が詰まった本は、私の中で大切に読み継いでいきます」とコメント。また、ミュージシャンでDJのペ・チョルスは、生前のツーショット写真を投稿し「良い場所で安らかに…。本当にありがとうございました」と追悼を表した。
そして、ドラマ『花より男子-Boys Over Flowers』で主演を務めた女優ク・ヘソンも「2012年のある夜、先生が静かに執筆していたそばで、私は絵を描いていました。石で彫られた落款(らっかん)を贈ってくださった、温かい天才。先生が私の友人でいてくれたことが幸せでした。尊敬しています。愛しています」と回想した。
葬儀後、遺族は「弔問に来てくださった皆さま、来られなかった方々からの祈りとSNS上の追悼の言葉も、大きな慰めとなりました。涙を流しながら別れを惜しんでくださった弟子の皆さん、歌や演奏で魂を癒してくださった芸術家の方々、全国から駆けつけてくださった読者の皆さまのおかげで、最後の旅路は決して孤独なものではありませんでした」と感謝の気持ちを綴った。
「肉体は灰となりましたが、“イ・ウェス”という名は彼の作品の中に今も息づいています。その名前がこれからも誇り高く生き続けられるよう、遺族一同、全力を尽くしてまいります」と、改めて感謝の思いを伝えている。
なお、命日にあたる4月25日、故人が暮らしていた春川(チュンチョン)を拠点とする芸術関係者たちは、19時より追悼イベントを開催する。小規模な演奏会とともに、故人にまつわるエピソードを語り合う時間が設けられるという。
(記事提供=OSEN)
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