韓国音楽5団体がガールズグループNewJeans(NJZ)をめぐる諸問題に懸念を示したなか、NewJeansメンバーの親が反論を伝えた。
NewJeansメンバー(ミンジ、ハニ、ダニエル、ヘリン、ヘイン)の親が運営するインスタグラムアカウント「@jeans_pr」では2月19日、3投稿にわたる長文の声明文が公開された。
韓国では同日、音楽5団体(韓国マネジメント連合、韓国芸能制作者協会、韓国音楽レーベル産業協会、韓国レコード産業協会、韓国音楽コンテンツ協会)が共同声明を通じて「昨年のNewJeansの記者会見は、アーティストと所属事務所間の私的紛争が濾過なくメディアへ過度に露出する契機となった。K-POPを代表するアーティストの記者会見と独自活動は世論形成に影響を及ぼし、業界の混乱を煽り、K-POP産業自体を危機に陥れている」などと伝え、NewJeansをめぐる諸問題に懸念を表していた。これにNewJeansメンバーの親が反論した形となる。
NewJeansメンバーの親は「仮処分及び本案関連期日が始まる前であることを知らないはずがないのに、確定していない事実を既成事実化し、裁判の公正性を害する発言をするという点で遺憾を表する。いつものように、アーティストの立場を代弁するチャンネルは、協会と有力報道機関などを通じて自由自在にできる会社と比べて少ないという点をお伝えし、長文になり得ることを予めご了承お願いする」とし、7つの主張を展開。
なかでも、「5団体はNJZのメンバーがADORとの専属契約が適法に解除されないまま独自活動をしていると非難し、契約が法的に保護されず、一方の宣言で破棄されればK-POP産業が存続の基盤を失うと主張している。しかし、これは大衆を誤導するための完全に誤った主張だ」とし、「メンバー全員が未成年者だった練習生時代からこれを見守らなければならなかった家族の立場では、契約の不誠実な履行と内部いじめにもかかわらず、練習生及びアーティストが本人たちが感じる不当さと被害を伝え、保護されるいかなる団体や空間が存在せず、ひたすら会社の道徳性だけに頼るほかはない基本権の死角地帯だった」と伝えた。
また、HYBEのパン・シヒョク議長がNewJeansの海外公演失敗を促したという疑惑も提起した。
「NJZ」へのグループ名変更を発表した彼女たちは、来る3月に香港で開催されるグローバルストリートファッションイベント「ComplexCon」の付帯コンサート「Complex Live」に出演し、「NJZ」として初のステージに立つ予定であることを明らかにしている。前所属事務所でHYBE傘下レーベルのADORとの対立状況で行われるステージなだけに、注目が集まっている。
ただ、NewJeansメンバーの親は「先日、公演準備をサポートしてくれているComplexConの関係者から、HYBEのパン・シヒョク議長がアメリカの関係者たちに直接電話し、NJZのメンバーたちの公演が失敗に終わるように勧めたという知らせを聞いた」とし、「あまりにも不快で腹が立ったし、HYBEは以前から一つも変わらず、メンバーたちをただ金儲けの手段と考え、上手くいくことを応援するどころか妨害し、枯死させることだけを考えているんだなと感じた」と主張していた。
なお、NewJeansのメンバーは昨年11月に緊急記者会見を実施し、所属事務所ADORとの専属契約解除を宣言した。最近では独自に開設したSNSアカウントを通じて新グループ名「NJZ」を発表するなど、メンバー独自の活動を続けている。
一方、ADORはNewJeansとの専属契約期間が2029年7月までであると主張。さらにはNewJeansに対し「専属契約有効確認訴訟」と「企画会社の地位保全及び広告契約締結など禁止の仮処分申請」を提起した状態だ。NewJeansメンバーとADORの専属契約有効確認訴訟の初弁論期日は、来る4月3日に開かれる予定だ。
以下、NewJeansメンバーの親の声明文。
◇
今朝、韓国マネジメント連合、韓国芸能制作者協会、韓国音楽レーベル産業協会、韓国レコード産業協会、韓国音楽コンテンツ協会の5団体が、メディアを通じて声明文を配布したのを見ました。
まだ仮処分及び本案関連期日が始まる前であることを知らないはずがないのに、確定していない事実を既成事実化し、裁判の公正性を害する発言をするという点で遺憾を表します。
いつものように、アーティストの立場を代弁するチャンネルは、協会と有力報道機関などを通じて自由自在にできる会社と比べて少ないという点をお伝えし、長文になり得ることを予めご了承お願いします。
1.「声明文において、5団体はNJZのメンバーがADORとの専属契約が適法に解除されないまま独自活動をしていると非難し、契約が法的に保護されず、一方の宣言で破棄されればK-POP産業が存続の基盤を失うと主張しています。
しかし、HYBEの深刻な問題をHYBE内部で解決しようとした以前のADOR代表取締役を追い出すため、根拠のない疑惑を大々的にメディアに公表し、世論作りを始めたのが誰だったのかは大衆が覚えていると思います。当時、HYBEは「NewJeans」に対して言葉にならない“タンパリング”、“ガスライティング”などの記事が溢れるように意図し、これを放置しました。
また、1日に数百件の記事が殺到する世論作りの始まりは、NewJeansのカムバックから1週間も残っていない時点だったという事実は、すべて覚えています。どの芸能事務所も、所属芸能人のカムバックの1週間前にこんなことをしません。当時、協会の方々はどこで何をしていたのかお聞きしたいです」
2.「5団体は、私的当事者間の紛争が大衆にどちらか一方によって一方的に公表され、議論の種になる過程でK-POP産業が致命的な打撃を受けているとも主張します。
しかし、このような一方的で不均衡な世論報道によって致命的な被害を受けたのはNJZのメンバーであり、音楽を愛し、応援するファンと大衆です。そして、今もその被害は続いています。また、HYBEが自ら招いた株価下落などの被害はHYBEの問題であり、K-POP産業の問題ではありません。協会という名前を借りて、特定の会社の利益だけを代弁していることを確認できる部分です」
3.「5団体は単なる疑惑提示だけでも、相当な期間、ポータルサイトやインターネットコミュニティ、SNSが占領され、適切な事実検証や反論、批判なく事実として受け入れられるとも主張します。声明文に書かれた長文で唯一正しい部分であり、本当にそうです。
NJZメンバーをめぐる数多くの虚偽事実がポータルサイト、インターネットコミュニティ、SNSを占領してきており、現在もHYBEの主張と利害関係だけを代弁するメディア記事と、根拠も不十分な私見を専門所見として流すレッカーチャンネルが溢れています。それでも、一人ひとりの芸能人たちはこれを制止することも、積極的に自らを保護することもできないという現実を見守ると、あまりにも心が痛いです。おそらく、これは多くの芸能界の従事者、アーティスト、練習生、そしてその家族が協会と業界の仕組みについて感じる無気力さではないかと思います」
4.「5団体は、NJZのメンバーがADORとの専属契約が適法に解除されないまま独自活動をしていると非難し、契約が法的に保護されず、一方の宣言で破棄されればK-POP産業が存続の基盤を失うと主張しています。しかし、これは大衆を誤導するための完全に誤った主張です。
メンバー全員が未成年者だった練習生時代からこれを見守らなければならなかった家族の立場では、契約の不誠実な履行と内部いじめにもかかわらず、練習生及びアーティストが本人たちが感じる不当さと被害を伝え、保護されるいかなる団体や空間が存在せず、ひたすら会社の道徳性だけに頼るほかはない基本権の死角地帯だった点を明らかにしたいです。
法的に守られるべき保護の義務を果たす意志がない所属事務所に対して、適法な手続きを経て勇気をもって声を出し、困難を甘受して対抗することにしたメンバーたちの立場で、協会が一方の側に立って存続基盤の危うさ、すなわち会社の損害だけを主張する姿は矛盾にならざるをえないという点を想起させます」
5.「すでに広く知られているように、HYBEはNJZのメンバーを露骨に差別し、攻撃し、地位を奪おうとしてきたし、HYBE所属レーベルのADORはこれを防ぐ能力も意思もなく、さらにはイルカ誘拐団を攻撃した事例のように、「NewJeans」の芸能活動の基盤を崩そうとまでしました。
これに対し、NJZのメンバーたちはこれ以上持ちこたえられず、やむを得ず専属契約を解除しました。法律上の解除は直ちに効力を発揮するので、現在、ADORとの専属契約は終了した状態です。したがって、メンバーは解除後は専属契約の制約を受けず、いくらでも活動することができます。これは韓国法上、あまりにも当然の法理です。
無理に裁判を控えて法制化を要求することだけを見ても、ADORとHYBEの契約関連の主張がどれほど強引で説得力がないかがわかります。今日発表された協会の声明は、今回のことをむしろ個々人の権利を過度に拘束し、見えない合法化された暴力を行使する手段を講じるのではないかという懸念さえします。協会の主張は、まるで専属契約が奴隷契約のように運用されてこそ、K-POP産業が崩壊しないという話に聞こえます。
この事件は、あくまで所属芸能人を不当に待遇した特定の芸能事務所と特定の所属芸能人の紛争であり、K-POP全般に影響を及ぼすことではありません。むしろ、メンバーたちのこのような勇気ある決定で、K-POP産業がより健康で創意的な多様なアーティストたちが溢れるきっかけになると思います。
なお、先行投資をあたかも債務関係と認識し、一方的な立場を示した部分は実に残念です。練習生たちは大切な青春と自分自身の人生を掲げて始めているのです。したがって、信義誠実の要求は契約当事者双方の義務であり、一方にないというのが常識です。
人生で最も輝く青春を送るべきアーティストたちと練習生たち、彼らを応援するファンの方々が誤った慣行と慣習を悪用し、自らの責任は履行しないまま、自分たちの利益だけを追う人々によって無駄な時間を浪費しないことができる契機になることを願います」
6.「声明を整理していたところ、とある記者の方が情報提供をしてくれました。
5団体が今日の声明書の配布にとどまらず、2月27日にJWマリオットホテルで数多くの記者の方々をお迎えして記者会見をするという内容でした。当該の記者会見では昼食提供の選択肢もあったということですが、JWマリオットホテルの昼食単価が最低10万ウォン以上で、キム・ヨンラン法を考えると、多くの記者の方々が参加できるのか、メディアを対象に露骨な意図が見える昼食接待の集まりが現実的に可能なのかと懐疑的になりました。
また、5つの協会は午前中に配布しただけでは足りず、13時に同じ内容で再配布されたそうですね?訂正配布でもない同じ内容を当日に再配布するというのは、どのような意図を持つのでしょうか?世論作りはまさにこんなことを言うのではないでしょうか?
丁重に要請しますが、5団体が声明文で明らかにした通り、特定の事務所の立場と主張だけを代弁する世論作りの試みを中断してください。K-POP産業の持続可能な成長のためにも、所属芸能人を金儲けの手段としてのみ考え、いつでも取り替えられる部品のように待遇する特定事務所の過ちは正さなければならず、これは裁判所の判決を通じて解決されるからです。
先日、公演準備をサポートしてくれているComplexConの関係者から、HYBEのパン・シヒョク議長がアメリカの関係者たちに直接電話し、NJZのメンバーたちの公演が失敗に終わるように勧めたという知らせを聞きました。今日の5団体の突然の声明発表が、上記の内容とも関係がないわけではなさそうだというのは、行き過ぎた推測でしょうか?
あまりにも不快で腹が立ったし、HYBEは以前から一つも変わらず、メンバーたちをただ金儲けの手段と考え、上手くいくことを応援するどころか妨害し、枯死させることだけを考えているんだなという気がしました。その後、ADORもやはりさまざまな場所で妨害を試みたことが伝わってきました。
議長、2024年4月に私たちが抗議メールを送ったとき、議長からの回答を要請しましたが、今まで何の回答もしてくださらなかったですね。そのようにおっしゃることが多いなら、ほかではなく私たちに電話をください。なぜ、ADORとの紛争にHYBE全体の議長が直接介入するのかも理解できません。これでも、ADORとHYBEが一体ではないという主張ができると思いますか?
NJZのメンバーたちは、香港で開かれるComplexConのイベントで公演する予定です。
恐ろしかったHYBEとADORを離れ、初めて全世界のファンの前に新しい姿をお見せするつもりで、NJZのメンバーたちは嬉しく、ときめく気持ちで熱心に公演を準備しています。妨害行為にもかかわらず、香港でのComplexConの公演は予定通り行われるので、ファンの皆さんも引き続き熱い関心と応援をお願いします。
長文を読んでいただきありがとうございます。いつものようにお騒がせしてしまい、誠に申し訳ございません。暖かい一日になりますように」
◇NewJeans(NJZ)プロフィール
2022年7月22日にミュージックビデオを公開し、「NewJeans」として電撃デビューした5人組ガールズグループ。2004年生まれのミンジとハニ、2005年生まれのダニエル、2006年生まれのヘリン、2008年生まれのヘインで構成された。デビューアルバム『New Jeans』の発売と同時にライジングアーティストとして急浮上。デビュー曲『Attention』と『Hype Boy』が韓国Melonの「TOP 100」チャートで1、2位を記録した初のガールズグループとなった。またK-POPグループで初めてデビュー曲(『Attention』)がSpotifyの「ウィークリートップソング・アメリカ」にチャートイン。所属事務所ADORとの紛争のなか、2025年2月7日にグループ名を「NJZ」に変更すると発表した。
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