パリで「爆弾発言」も帰国後は多くを語らず…韓国のバド女子金メダリストが起こした波紋、協会との対立の行方

2024年08月08日 スポーツ一般 #パリ五輪

金メダル獲得直後、母国の協会に対する“爆弾発言”を放ったバドミントン女子韓国代表のアン・セヨン(22)。

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帰国してから言葉を慎んでいるが、協会側は長文の報道資料を通じて一つ一つ反論しており、長期戦が予想される。

アン・セヨンは8月5日、パリ五輪バドミントン女子シングルス決勝で中国の何冰娇を破り、韓国バドミントン選手では28年ぶりとなる金メダルを首にかけた。しかし直後、韓国バドミントン協会の選手管理システムを批判し、変化を促したのだ。

金獲得直後の苦言

アン・セヨン
(写真提供=OSEN)アン・セヨン

彼女は、「(2022杭州アジア大会以降)私の(膝の)怪我は思ったよりも治らなかった。最初の誤診から、ずっと我慢しながら試合をしてきた。昨年末、再び診断を受けたところ、(膝の状態は)非常に良くなかった。五輪まで時間もあまり残っておらず、ずっと我慢しなければならない状況だった」とし、「負傷した状況と瞬間に、代表チームに多くの失望をした。その瞬間が忘れられない。バドミントンの発展、自分の記録のために続けていきたいが、協会が何をしてくれるかはよく分からない」と語った。

記者からの「個人の資格で国際大会に出場したいのか」という質問には、「代表チームで出場しないからといって、オリンピックに出場できなくなるのは選手にとって厳しいのではないか。バドミントンのシングルスとダブルスは厳然として違う。(いかなる場合でも)選手の資格が剥奪されてはいけないと思う。(しかし)協会はすべてを阻んでいるような気がする。自由という名の下で放任している」と答え、協会の選手管理が不十分だったと重ねて強調したのだ。 

協会は真っ向否定

この爆弾発言を受け、世論は協会を非難する方向に傾いた。その後、韓国バドミントン協会のキム・テッキュ会長は7日午前、パリから急いで帰国。

「オリンピック前から(アン・セヨンと)葛藤があったのか」という質問に、彼は「協会と選手の間に葛藤はなかった」として、「(アン・セヨンは)しっかりと選手としての生活を送った。誤診についてだけ把握しており、(午後には)報道資料として配布する」と述べるにとどまった。

また、アン・セヨンがパリの大韓体育会・コリアハウスで行われた記者会見に参加しなかったことに関して、協会が出席を阻止したという真偽を問われると、「そんなことはなかった。私も(アン・セヨンが)出なかったのが少し不思議だった」と回答。また、「(騒動に関する)報道資料を作成するため、選手たちよりも早く帰国した」と明かした。

続いて同日午後、「韓国に戻って全てを申し上げる」と予告し、パリを離れたアン・セヨンが韓国に到着。仁川(インチョン)国際空港に姿を現した彼女は、ひとまず言葉を慎んだ。 

アン・セヨン
(写真提供=OSEN)仁川国際空港に到着し、笑顔を見せたアン・セヨン

「私が申し上げたい話は、(協会と)本当に戦おうという意図ではなかったということ」として、「競技だけに専念したい気持ちを訴え、解消したい気持ちだった。理解してほしいという気持ちで申し上げたのだ」と説明し、「今、ちょうど(韓国に)到着したが、まだ協会とも話しておらず、また(所属するサムスン生命の)チームとも相談していないので、さらに詳しいことは相談したあとに申し上げる」と話した。

そして、「パリでの記者会見不参加は外圧があったのか」と尋ねられると、「このことも本当に論難が多かった。言葉を慎むようにする。なぜなら、まだ何も協会、チームと話していないからだ。できるだけ早く話をし、お話しできるようにする」と即答を避けた。そして、素早くインタビュー場から去っていった。

調査委員会設置へ

協会はアン・セヨンの空港インタビューが終了後、18時頃に報道資料を配布。約10枚を超える報道資料を通じて、争点事項だった「怪我の放置」「記者会見への不参加を強要」に対して真っ向から否定した。

キム・テッキュ
(写真提供=OSEN)キム・テッキュ会長

まず、「アン・セヨンは五輪を準備する過程で参加資格を獲得し、第1シードを維持するために最善を尽くした」とし、「しかし、この過程で選手の意思を無視して無理に国際大会に参加させたことはなかった」と一線を引いた。

続いて、「罰金のために無理な大会参加を指示した」という点に対しても反論。世界バドミントン連盟では、選手の怪我に関して適切な診断書(医師が海外旅行を禁止する内容の診断書)の提出後、免除承認を受けた場合、罰金および制裁を免除する規定を設けている。そのため、「アン・セヨンを無理に出場させたことはなく、むしろ2023年のデンマーク、フランスオープンに参加しない過程で必要書類を提出したことがある」と明らかにした。 

そして、アン・セヨンにインタビュー不参加を強要したという疑惑に対しては「指示したことはない」と完全に相反する主張をした。

発言の余波が大きくなるなか、大韓体育会は7日、アン・セヨンの発言と関連して調査委員会を用意する計画だと明かした。大韓体育会の法務チーム長と監査室長、そして外部監査専門家で構成される予定だ。

帰国してからの追加のコメントが期待されるアン・セヨン。パリでの爆弾発言は、本格的な真実攻防戦の序章だったのかもしれない。

(記事提供=OSEN)

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