“韓国のイチロー”が大谷翔平(29、ロサンゼルス・ドジャース)との比較に言及した。
サンフランシスコ・ジャイアンツのイ・ジョンフ(25)は4月2日(日本時間)、敵地ドジャー・ススタジアムで行われたドジャース戦で「1番・中堅手」として先発出場し、5打数2安打を記録した。ただ、試合は3-8で敗れた。
昨年12月にジャイアンツと7年1億1300万ドル(日本円=約164億円)という大型契約を結んだイ・ジョンフは、去る3月29日に行われたサンディエゴ・パドレスとのMLBアメリカ開幕戦でメジャーデビューに成功。
開幕5試合で打率0.316(19打数6安打)、1本塁打、4打点、1得点、OPS(出塁率+長打率)0.849を記録するなど、好スタートを切っている。
イ・ジョンフは同日、“MLB最高のスター”こと大谷と対戦した。
大谷はMLB通算で打者として723試合に出場し打率0.274(2513打数689安打)、171本塁打、440打点、433得点、87盗塁、OPS 0.919。投手として86試合(481.2回)に登板し38勝19敗、防御率3.01を記録した。
そして今季、ドジャースと10年7億ドル(約1051億5247万円)で契約し、プロスポーツ史上最大の契約を結んだ主人公になった。
大谷は昨年9月に受けた肘の手術の影響で、今季は打者でのみプレーする予定だ。
今季成績は7試合出場で打率0.267(30打数8安打)、3打点、5得点、OPS 0.670。現時点で本塁打こそないが、2日のジャイアンツ戦では二塁打を放った。
イ・ジョンフは韓国最高のスターであり、大谷は日本かつMLB最高のスターなだけに、2人が比較されることも少なくない。
だが、これに対しイ・ジョンフ本人は「なぜ僕を大谷選手と比較するのかがわからない。大谷選手が知ったら気分を悪くするかもしれないと思う」と、自身を大谷選手と比較しないでほしいと頼んだ。
「大谷選手はすでにMLBの歴史に多くの名を残した選手だが、僕はこれから始まったばかりの新人選手だ」と強調したイ・ジョンフは、「契約規模だけ見ても、僕とは比べ物にならない。マスコミやメディアが煽っていると思う。正直、僕は大谷選手を見るたびに憧れを感じて試合をしている。ライバルという考えはまったくない」と断言した。
メジャーリーガーとしてのキャリアをスタートさせたばかりのイ・ジョンフは、「僕は新人で、自分が毎日どうなるかわからない状況だ。打者としては相手投手だけ、守備時は相手打者だけに神経を使っている。自分が大谷選手とひとくくりにされているなんて話にならない。今後引退したとき、大谷選手のようなプレーヤーと同時代にプレーしたということだけでも、後日、自分の子どもたちに自慢の言葉として言えると思う」とし、大谷が成し遂げてきた功績に尊重を示した。
(記事提供=OSEN)
◇イ・ジョンフ プロフィール
1998年8月20日生まれ。日本・愛知県名古屋市出身。身長185cm。韓国のプロ野球選手。サンフランシスコ・ジャイアンツ所属。父親は1998~2001年に中日ドラゴンズに在籍したイ・ジョンボム(李鍾範)。高校卒業後の2017年にネクセン・ヒーローズ(現キウム・ヒーローズ)でプロデビューし、同年の新人王を受賞。ゴールデングラブ賞(NPBのベストナインに相当)に2018~2022年の5年連続で選ばれており、2022年はシーズンMVPと打撃5冠(首位打者、最多安打、最多打点、最高長打率、最高出塁率)に輝いた。2023年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に出場した。2023年12月13日、米メジャーリーグのサンフランシスコ・ジャイアンツと6年総額1億1300万ドル(日本円=約164億円)で契約した。愛称は「韓国のイチロー」。
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