サムスン・ライオンズ投手陣が日本勢との練習試合で“乱調ぶり”を見せている。
サムスンは今月1日から沖縄県で春季キャンプを行っている。11日からは実戦にも突入した。
沖縄に来た利点をしっかり活かしている。というのも、当然ながら日本のチームもキャンプのため沖縄入りするからだ。実際、予定されている練習試合10試合のうち、7試合が日本のチームとの対戦だ。
日本のプロ野球は韓国プロ野球KBOリーグよりも“上位”だ。外部でも、内部でも同じような評価を受けている。すなわち、サムスンとしては日本勢との対戦を通じて学ぶ点があるというわけだ。
サムスンが早期から練習試合を行う理由もそこにある。パク・ジンマン監督は「日本のチームを見ると、2月1日のキャンプ開始時にすでに実戦用の体になっている。我々と差がある。我々は“早く練習試合をすべきだ”というが、学ぶべきことがある。“感じてみろ”という意味もある」と説明した。
サムスンは11日に中日ドラゴンズ、12日に北海道日本ハムファイターズと対戦した。14日には千葉ロッテマリーンズと対戦し、17日には日ハムと再戦。18日は読売ジャイアンツと対戦した。
結果は5戦5敗だ。5試合で11得点を挙げた一方、60失点を記録した。中日に4-10、日ハムとの1戦目で1-13、ロッテに0-8、日ハムとの2戦目で3-18、そして巨人に3-11で敗れた。
とはいえ、現在は“過程”だ。勝敗に大きな意味はない。例え全敗を喫したとしても問題ではない。キャンプの練習試合はレギュラーシーズンに何の影響も与えない。
その代わり、内容は指摘しなければならない。最大の課題は「四死球の多さ」だ。
四死球は試合において何の役にも立たない要素だ。少なければ少ないほど良いものだが、現在のサムスンはあまりに多すぎる。
サムスンは5試合で四球を38個記録した。中日戦7個、日ハム戦第1戦11個、ロッテ戦7個、日ハム戦第2戦8個、巨人戦5個だ。
死球も9個だ。中日戦と巨人戦はなかったが、日ハム戦第1戦とロッテ戦で各1個、日ハム戦第2戦ではなんと7個も記録した。これには日ハム率いる新庄剛志監督も「怪我するか怖かった」と話したほどだ。
先発陣候補5人の不振も懸念要素だ。
ファン・ドンジェ(22)が中日戦と日ハム戦第2戦で計5四球・3死球を記録した。左腕のイ・スンヒョン(21)も日ハム戦第1戦で3四球。イ・ホソン(19)もロッテ戦で2四球、チェ・チェフン(29)も日ハム戦第1戦で4四球を許した。
練習試合2試合に出場した選手はファン・ドンジェとチェ・チェフンの2人だ。ファン・ドンジェは一度は四球が、一度は死球が多かった。チェ・チェフンは1試合は無四球の試合を見せた。パフォーマンスの起伏が激しいという意味だ。
かつて韓国代表エースとしても活躍したSSGランダースのキム・グァンヒョン(35)は、「結局重要なのはレギュラーシーズンだ。ペースを徐々に上げていくと考えれば、現時点で調子が悪いのも正常だ」と語ったことがある。現在のサムスンにも当てはまることだ。
まだキャンプは残っており、練習試合も実施予定だ。残りの試合で変わらなければならない。
一度に改善されることはなくても、次第に良くなれば良い。スタートから厳しい“ムチ”を浴びているサムスンとしては、今は試行錯誤を経験する段階と言って良い。ディテールを改善する時間は十分にある。
サムスンは今後、20日に阪神タイガースと対戦し、23日に日ハムと3度目の対戦。以降は26日にハンファ・イーグルス、27日にロッテ・ジャイアンツ、3月1日にKIAタイガースと韓国勢との練習試合を行う予定だ。
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