「できるだけ距離を置くことが重要だ」
現役時代、ドイツ代表の名ストライカーとして常に注目を浴びてきたユルゲン・クリンスマン監督が、選手に対する批判の世論に忠告のメッセージを伝えた。
クリンスマン監督率いる韓国代表は、1月20日に行われたアジアカップ・グループE第2節でヨルダン代表と対戦し、2-2で引き分けた。第1節でバーレーン代表に3-1で勝利し、勢いに乗ったかと思われた韓国だが、ヨルダン戦のパフォーマンスはあまり良くなかった。
韓国は前半9分、FWソン・フンミン(31、トッテナム)のPKで幸先良く先制したが、以降はヨルダンの“圧”に押された。ヨルダンに対する観客の声援も韓国陣営にプレッシャーをかけた。
結局、前半の内に2ゴールを奪われ逆転を許した。幸いにも、後半アディショナルタイムにMFファン・インボム(27、ツルヴェナ・ズヴェズダ)のシュートが相手のオウンゴールを誘発し、辛うじて同点に追いついたが、パフォーマンスが優れなかった一部選手に対する非難の世論は一層高まった。
そんななか、クリンスマン監督は試合翌日の21日、ドーハのアル・エグラ・トレーニングセンターで報道陣の取材に応じ、「私が話せることは、大会期間だけは最大限距離を置くことだ。当然、初めから目にしないというわけにもいかない。簡単なことではないが、(メディアと)最大限距離を置くことが重要だ」と、“お願い”にも近い言葉を伝えた。
世論は尊重するものの、大会期間中は“サッカー”だけに集中してもらいたいという意味だ。
「今この瞬間を最大限楽しみ、ピッチでどのようにパフォーマンスを発揮できるか、それを悩むことが重要だ」という指揮官は、自身の現役時代を踏まえて「実際、私が選手だったときは新聞だった。実際に新聞を買って読まない限り、(世論の声を)目にすることはなかった」と語る。
それとともに、「人それぞれで各自の考えがある。ベストイレブンを組んでみろと言われたら、全員が違う考えを持っているだろう。ある意味、評価してくれる人たちも、ファンの心を持って“上手くやってほしい”という思いで話はできると思う。そのような部分は我々が尊重しなければならないが、選手たちは少し距離を置く必要があるのではないかと思う」とアドバイスした。
なお、韓国は第2節終了時点で1勝1分の勝ち点4で2位。首位のヨルダンとは勝ち点で同率だが、得失点差により韓国が2位としている。第3節は来る25日、アル・ジャヌーブ・スタジアムでマレーシア代表と対戦する予定だ。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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