来季のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)出場権を得たKリーグの4チームが、いち早く新たなシーズンの準備に臨む。
来季ACLに出場するKリーグチームは、全北現代モータース(昨季1位)、蔚山現代FC(昨季2位)、FCソウル(昨季3位)、水原三星ブルーウィングス(昨季4位、FAカップ優勝)の4チームだ。
Kリーグのチームは2016年大会で全北現代が優勝して以降、ACLの頂点に立てていない。2017年大会では済州ユナイテッドFCがベスト16敗退に終わり、2018年大会では水原三星が準決勝で同年のACLを制覇した鹿島アントラーズに敗れた。
Kリーグの名誉を挽回すべく、2019年シーズンでKリーグ3連覇を達成した全北現代は来季、ACL優勝を第一の目標に掲げている。
そのためには、シーズンの行方を左右する冬季トレーニングが重要となる。全北現代以外の3チームも、Kリーグのプライドを取り戻すべく準備を進めている。
合宿を通じて、各チームの覚悟がうかがえる。
全北現代は、例年であれば宮崎県など、温暖な気候の地域で合宿を行っていた。しかし今回はジョゼ・モライス監督の意向で、スペインのマラガへと渡った。マラガ現地では強力な練習相手を探しやすいだけに、アジア制覇を目論む全北現代の意志の強さが見て取れる。
全北現代に王者の座を明け渡した蔚山現代は、来年頭に選手を招集し、合宿先のタイ・チェンマイへと向かう。優勝を目前にして逃した悔しさを胸に、王座奪還に向けてトレーニングに励むことだろう。
3位のFCソウルはACL本戦出場に向けて、まずはプレーオフを戦う。プレーオフは来年1月28日、ケダ(マレーシア)対和富大埔(香港)の勝者と一発勝負を行う。他のACL出場よりも先に日程を消化しなければならない。
迫るプレーオフを勝ち抜くべく、ソウルは冬季トレーニングを進めるよりも競技力を引き上げることが重要となる。そのため、例年グアムへと向かっていたソウルは、欧州全域から優れた合宿地として脚光を得ているポルトガルを今回の合宿地とした。合宿を通して、体力と試合感覚を同時に引き上げる計画を立てている。
FAカップ優勝でACL出場権を得た水原三星は、合宿地としてチーム史上初めて中東を選んだ。当初は日本も視野に入れていたが、環境をはじめさまざまな要因によって選択を断念した。
タイの首都バンコクも視野に入れていたが、U-23選手権に出場する国々がトレーニング場をほとんど使用するため候補から外し、最終的にUAEのドバイを合宿地に選んだ。
来季こそKリーグのチームがACLで躍進できるか。そのためにはこの時期のトレーニングが非常に重要だ。
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