韓国男子テニス界の看板スター、クォン・スンウが杭州アジア大会で格下の選手に敗れた後、ラケットを破壊するなどマナーのない行動で物議を醸した。試合翌日には相手選手に謝罪の意を伝えたが、当分は非難を避けることは難しそうだ。
世界ランキング112位のクォン・スンウは、9月25日(日本時間)に行われた杭州アジア大会のテニス・男子シングルス2回戦で同636位のカシディット・サムレス(22、タイ)に1-2(3-6、7-5、4-6)で敗れた。
第4シードを獲得して2回戦から登場し、メダル獲得に挑戦したクォン・スンウだが、あっけなく初戦で散った。
第1セットを奪われたクォン・スンウは第2セットこそ得るも、第3セットでは序盤から苦しみ5ゲームを先取されてしまう。その後、スコアを0-5から4-5まで追い上げたものの、試合を覆すことはできなかった。
無名の格下選手に衝撃的な敗北を喫したことで、クォン・スンウは怒りを鎮めることができず、自身のラケットをコートに力強く叩きつけて破壊した。コートだけでなく、ベンチも数回ラケットで叩くなど、悔しさを隠せずにいた。
それだけではなく、クォン・スンウは自身に握手を求めたサムレスを無視してコートを出て行った。サムレスはばつの悪い表情を浮かべながらも、観客に向かって手を振り、頭を下げて挨拶していた。
500位以上もランキングが下の相手に敗れて胸も痛むだろう。とはいえ、クォン・スンウの行動は一線を越えた。実力、マナーのどちらも完敗したわけだ。
韓国テニス協会の関係者は26日、『OSEN』の電話取材に対し「今朝(サムレスに)謝罪したのは正しい。相手もクォン・スンウの謝罪を受け入れた」と伝えた。
中国のポータルサイト『ソフ』は、「サムレスは第1セット終了後に約10分間トイレに行き、クォン・スンウに不満を抱かせた。第2セットでは、クォン・スンウが雰囲気を盛り上げるとサムレスが急にロスタイムを申請し、力なく笑っていた。クォン・スンウは審判に近付いて問い詰めていたが、審判の運営能力が本当に悪かった。アジア大会の審判はWTFの審判ほど良くはなく、現場のシステムや人材構成もツアーの審判とは比べ物にならなかった。審判がタイ人選手の行動をまったくコントロールできていなかった」と指摘した。
サムレスがルールを外れた行動で試合運営に支障をもたらしたにもかかわらず、審判はこれをまったく制止しなかった。ずさんな試合運営の被害者となったクォン・スンウが、対戦相手と審判に怒ったわけだ。
決定的な事件は第3セットで起きた。0-5でリードされたクォン・スンウが4-5まで迫ると、サムレスが突然「太ももをマッサージしたい」とメディカルタイムアウトを要請したのだ。
これにはクォン・スンウも怒りをあらわにし、サムレスに直接口論をしに行ったりもした。その後結局、再開された試合でサムレスがサーブを取り、勝利を収めた。
そして直後、忍耐心を失って怒りが爆発したクォン・スンウが、ラケットを破壊してサムレスとの握手を拒否したわけだ。
理由がどうであれ、ラケットを破壊するなどの“非マナー”行動を見せたクォン・スンウは、非難の矛先を避けることができないものとみられる。
(記事提供=OSEN)
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