韓国プロ野球KBOリーグで活躍するアメリカ人投手が、今話題を集めている球種「スイーパー」について自身の見解を伝えた。
米メジャーリーグでは最近、2023年シーズンから正式に球種として認められたスイーパーが関心の的となっている。
大谷翔平(28、ロサンゼルス・エンゼルス)やダルビッシュ有(36、サンディエゴ・パドレス)など日本のエース投手を中心に、脚光を浴びている球種だ。
スイーパーの熱気は韓国にも少しずつ影響を及ぼしている。
実際、昨季KBO最優秀防御率&奪三振王のアン・ウジン(23、キウム・ヒーローズ)は、去る4月13日のインタビューで「変化球のなかではスイーパーを投げてみたい。ただ、まだ試合中に使えるレベルではない。練習はしているが上手くいかない。スライダーのように横に曲がらなければならないのに、下に落ちてしまう。自分とは合わないようだ」と話したことがあった。
アン・ウジンを筆頭に、キウムの投手陣ではスイーパーが連日話題になっているという。そんななか、彼らにスイーパーの握り方を教えているというのが、2014年のシカゴ・カブス時代にMLBでプレー経験のある助っ人投手エリック・ヨキッシュ(33)だ。
今年でKBO5年目となるヨキッシュは、通算121試合(724.2回)で52勝33敗、防御率2.74を記録したベテラン先発投手だ。今シーズンは3試合(17回)で1勝、防御率4.24を記録している。
「私もインスタグラムでスイーパーの握り方を勉強した」というヨキッシュは、「普段から興味のあるテーマをインスタグラムなどを通じて探すことがある。なかには役に立つ情報もあれば、そうでない情報もある。スライダーは横に曲がる幅が少し短く、縦に落ちる。一方、スイーパーは腕の角度にもよるが横の動きが大きい。スライダーとはハッキリ違うと思う。投球データを見ると確実に差が出る」とスイーパーについて分析した。
スイーパーは球が横に大きく動く球種だ。MLB公式統計サイト『ベースボール・サーバント』によると、スイーパーはスライダーだけでなく、カーブよりも横に大きく曲がる動きを見せるという。
ただ、韓国でも新球種登場に関心が続々と集まるなか、ヨキッシュはスイーパーがMLBのように韓国プロ野球でも大きな効果を発揮するかどうかについては懐疑的だった。
「MLBは長打狙いで大きくスイングする打者が多い。だが、KBOはそうではない」と指摘するヨキッシュは、「MLBの打者はミートポイントを前に定め、強くスイングする打者が多い。そのため、横に曲がるスイーパーが威力を発揮できる。しかし、KBOはコンタクト中心にスイングをする打者がいる。このような打者にはスイーパーがバットに引っかかり、ファウルが出続ける可能性がある」と個人的見解を示した。
「昨年に1~2回投げてみたことがあるが、自分の場合は横の動きが大きいものの球速が遅すぎて使えなかった。球速が速い投手には効果的ではないかと思う」というヨキッシュは、「私の感覚では、肘に少し無理がかかりそうであまり投げたい意欲はない」とし、当分スイーパーを投げるつもりはないと話していた。
(記事提供=OSEN)
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