「ファンの気持ちを改めて実感することになりました」
韓国プロ野球サムスン・ライオンズのベテラン投手ウ・ギュミン(38)は、ファンサービスが良いことで知られる選手だ。そんな彼がファンの心を再び胸に刻むことがあったという。
自らがファンの立場に立ったことで改めて“覚醒”したようだ。
ウ・ギュミンは現在、沖縄で2023年春季キャンプを行っている。厳しいトレーニングで体を作り、まもなく練習試合に登板する見通しだ。以後、オープン戦を経てシーズンに突入する。
キャンプ開始日の2月1日に先駆け、1月中旬に沖縄入りした彼は、ベテランらしく自分のペースでうまくコントロールし、徐々に強度を上げている。
早期に沖縄入りしたことで、思いがけない幸運もあった。
これまでバルセロナやスペイン代表の中心選手として活躍し、2018年からはヴィッセル神戸でプレーしているアンドレス・イニエスタに会えたのだ。
ウ・ギュミンは当時について「1月18日に沖縄に来たが、ここにJリーグチームが練習に来た。イニエスタを見た。最初は知らなかった。チームメイトが“兄貴、あそこにいるのイニエスタじゃないですか?”と言っていた。“ふざけてるのか?”と聞いたら、本当にヴィッセル神戸のキャンプ地がここだった。写真を撮りたかったが、最初はそちら(韓国語)の通訳ができなかったと言われた」と話し始めた。
続いて「思わず背筋に汗が伝った。スーパースターではないか。あとでイニエスタに来てと言われて一緒に写真を撮った。他の選手たちは撮れず、私だけが撮れた。本当に緊張した」と笑った。
ウ・ギュミンはこの一件で改めて感じたことがあったようだ。「ファンの気持ちを改めて知ることができた。ファンたちが写真を撮ってほしいと言ったら、しっかりと撮ってあげなければならないと思った。これまで新型コロナもあり、あまり(ファンサービスが)できなかった。ファンが望むことをたくさんしてあげなければならないという気がした」と説明している。
ウ・ギュミンはファンサービスが良いことで知られる選手だ。スター選手として、ベテランとして、ファンによくアプローチする。
ファンがウ・ギュミンを好む理由だ。このようなウ・ギュミンでさえ、ファンサービスについて考え直したという。
ウ・ギュミンも韓国球界を代表するスターだが、イニエスタは世界規模の超スーパースターだ。イニエスタを見ると、ウ・ギュミンもファンの立場にならざるをえない。そしてファンの立場になると、自分自身を振り返ることになったというわけだ。
だが選手として本分も忘れていない。「野球ができることに感謝している。正直、以前はお金のことも考えたりもしたが、今は野球そのものが好きだ。とても満足している。いつもと同じように準備している。チームがよく管理してくれる。数年前よりも体は良くなったようだ。満足することはない。昨年のチームが大変だった。私の個人記録も意味はない。今年は頑張らなければならない」と強調した。
昨シーズン、ウ・ギュミンは60試合に登板して47イニングを投げ、4勝3敗16ホールド1セーブ、防御率3.26をマークした。2年連続60試合、4年連続50試合に出場し、数字も良い。オ・スンファンと並ぶチーム最高の抑えだ。2023年も依然として中心選手としての活躍が期待されている。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
Copyright @ 2018 Sportsseoul JAPAN All rights reserved.
前へ
次へ