そのような痛みを味わったオ・ジファンだが、今回のWBCに向けた準備は順調だ。
来る2月15日の代表合流に先立ち、計画通りペースを上げている。LGに新加入した外国人打者オースティン・ディーン(29)は、打席でオ・ジファンの姿を見ながら「簡潔ながらも正確に強い打球を作る。とても印象的だ」と感嘆していた。
2022シーズンは25本塁打を放ち同部門4位、遊撃手では最多本塁打を放ったオ・ジファンは、最高レベルの国際大会デビューを控えている。
「本当に世界最高の選手たちが集まる大会だ。すべての選手がそうだと思うが、自分もメジャーリーグに対する夢があった。それで、外国人選手が新しく来るたびに自分の技量について聞いた。“自分の守備はメジャーでも遊撃手として通用するのか”といつも質問した」
「若い頃にアメリカの教育リーグに参加したことがあるが、そのときは差が大きいと感じた。身体条件も優れ、力とスピードがまったく違うと思った。だからこそ、メジャーの舞台で成功できればどんな感覚だろうかと気になった。そして今回、メジャーリーガーと対戦できる機会を得た。この事実だけでも楽しみだ」
笑顔でそう語ったオ・ジファンは、今回のWBCで東京五輪以来に繰り広げる“日韓戦”に対する覚悟も伝えた。東京ドーム開催の1次ラウンドで同じプールBに入った韓国と日本は、大会2日目の3月10日に直接対決を行う。
「当時戦った選手たちともう一度対戦できる。山本由伸、鈴木誠也が再び登場するし、ダルビッシュ有、大谷翔平、佐々木朗希など最精鋭のメンバーもいる。彼らのような選手との勝負が待ち遠しいし、自分自身、韓国代表が彼らと対戦する光景がとても気になる」
「少なくとも精神力では負けない自信がある。“韓日戦”はほかの試合とは違う集中力のようなものが生まれる。本当に負けたくないし、無条件で勝たなければならないという切実さも感じられる」
国際大会を戦うのにポジションに対する欲はない。決められた位置を定めず、どんなに小さなことでも勝利に役立つ姿を頭の中に描いてきた。同じく代表メンバーに選ばれたキム・ハソン(27、サンディエゴ・パドレス)、トミー・エドマン(27、セントルイス・カージナルス)のメジャーリーガー2人による二遊間コンビが予想されているが、オ・ジファンは彼らのバックアップとなる役割に集中することを強調した。
「キム・ハソン、エドマンのメジャーリーガー2人がどれだけすごい選手であるかはよくわかっている。ハソン昨季遊撃手部門のゴールドグラブ賞2位に入ったし、エドマンもゴールドグラブ賞を受賞した経歴を持つ。本当に素晴らしい選手たちだ。彼らをリスペクトしているし、自分が彼らよりに先に遊撃手として出るという考えはまったくない」
キム・ハソンは最後に、「自分はただ韓国代表が勝てれば良い。韓国を代表してWBCに出場するのだから、チームが勝てるように小さな部分でも自分の役割に集中し、準備を頑張りたい。どんなポジションでもチームの役に立つ」と決意を伝えていた。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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