「気後れせず、チャレンジャーの立場で」
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韓国Kリーグ1(1部)昇格組の大田(テジョン)ハナシチズンは現在、タイ・チョンブリーでキャンプを実施し、2023シーズンに向けた準備に取り組んでいる。
2015シーズン以来8年ぶりに1部復帰を果たした大田のオフシーズンのトレーニングは、これまで以上に几帳面に、かつ着実に進められている。
大田の昇格達成の中心には、レンタル身分だった元韓国代表MFチュ・セジョン(32)がいた。
昨季途中にガンバ大阪からレンタル移籍で大田に加入したチュ・セジョンは、19試合に出場して1ゴール3アシストを記録。中盤の要として攻撃の潤滑油の役割を担った。
特に、金泉尚武(キムチョン・サンム)との入れ替え戦第1戦では逆転ゴールを決めるなど、チームの昇格に大きく貢献。そして最近、大田への完全移籍加入が発表された。
1月19日、チョンブリー現地で本紙『スポーツソウル』の取材に応じたチュ・セジョンは、「久しぶりに韓国で過ごすオフシーズンです。大変ではあります」と笑いながらも、「昇格を成し遂げたので、1部で戦う準備をしなければなりません。もっと徹底的に、上手くやらなければならないという考えを持っています」と語った。
シーズン途中の合流も適応は問題なかった。「チームに合流した際、監督が適応できるように本当にたくさん助けてくれました。ベテランも若手も問わず全員の仲が良い。だからこそ、すぐに適応できたと思います」というチュ・セジョンは、「昇格を目標にこのチームに来ました。入れ替え戦で逆転ゴールを決めたときは本当に嬉しかった。昇格が決まった瞬間は、自分のサッカー人生で一番記憶に残る瞬間です。一生懸命プレーした6カ月だったからこそなおさらです」と昨季を振り返った。
今は目の前の現実だけを見ている。“チャレンジャー”の立場として、1部の扉を叩かなければならない。かつての釜山(プサン)アイパークやFCソウル時代に1部を経験したチュ・セジョンはこう強調する。
「2部のチームは組織力が完璧であるというより、個人の能力に依存する傾向が強い。1部はチームカラーがあり、組織的に準備も整っています。昨シーズン、自分たちは時間が経つにつれてチーム全体が強固になりましたが、より競争力のあるチームにならなければなりません」
そこで重点を置いたのが基礎体力だ。大田を率いるイ・ミンソン監督は、戦術練習に本格的に突入する前に、選手たちの体力向上に集中している。
「体力を鍛え続けています。なので大変です」と笑ったチュ・セジョンだが、「監督が“耐える力が生まれなければならない”と話していました。やろうと言われた通りにしっかりついて行って、着実に準備ができている感覚があります」と手応えを示す。
チームには1部を初めて経験する後輩たちが多い。チュ・セジョンはそんな後輩たちに向けたアドバイスも語った。
「おそらく2部でやってきたような攻撃できる時間は減り、守備をする時間が多くなると思います。自分たちにはチャンスがないかもしれない。練習から簡単なパス一つひとつを正確にしてこそ、(試合で)チャンスが生まれると思います」
目標はファイナルラウンドでの上位グループ進出だ。スプリット方式が採用されているKリーグ1では、第1節から第33節までを全12チーム3回総当たりで行い、第34~第38節を上位(1~6位)と下位(7~12位)の2グループに分けての1回総当たりで行う。
チュ・セジョンは「目標は上位グループですが、再び降格してはいけないことも重要」とし、「全北現代や蔚山現代、FCソウルなど規模が大きく観客の多いスタジアムでも動揺せず、気後れせずに戦います」と力を込めた。
なお、大田にはチュ・セジョン以外にも、元ガンバ大阪、FC東京、名古屋グランパスの元韓国代表DFオ・ジェソク(33)や元京都サンガF.C.、SC相模原、ザスパクサツ群馬、アスルクラロ沼津の日本人MF石田雅俊(27)といった元Jリーガーが在籍している。
大田は来る2月26日、ホームの大田ワールドカップ競技場で行われる2023シーズンのKリーグ1開幕戦で江原(カンウォン)FCと対戦する。Jリーグに縁ある選手も多い大田の戦いぶりには日本からも注目したいところだ。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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■【一問一答】元ガンバ大阪オ・ジェソクが名古屋に移籍した理由
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