今やソン・フンミン(30、トッテナム)と並んで韓国サッカー界の大黒柱へと成長したイ・ガンインは、U-20ワールドカップで韓国の準優勝に貢献し、ゴールデンボールを受賞した2019年に同リーグのバレンシアでプロデビューした。
バレンシアではチャンスを掴めなかったが、昨シーズン、日本代表MF久保建英(21、現レアル・ソシエダ)も所属していたマジョルカ移籍が転機に。キャリア最多のリーグ30試合に出場し、1ゴール2アシストの成績を残して主力へと成長した。
そして今季はチームの看板選手に生まれ変わった。クリエイティブなパスでのゲームメイクはもちろんのこと、不足しているとされた守備力も兼ね備え、リーグ戦16試合2ゴール3アシストを記録中だ(1月10日現在)。
そんなイ・ガンインの価値がさらに高まったのはカタールW杯だ。ガーナとのグループリーグ第2戦でFWチョ・ギュソン(24、全北現代)のゴールをアシストするなど、今大会の韓国代表にとって“ジョーカー”的な役割を果たした。
ワールドカップが終わった今、冬の移籍市場でイ・ガンインの価値は高騰している。
スペインメディア『マルカ』は、イングランド・プレミアリーグのニューカッスル、アストン・ヴィラ、チャンピオンシップ(2部)のバーンリー、オランダ・エールディヴィジのフェイエノールの4クラブがイ・ガンインを狙っていると報じた。事実、プレミアのクラブは昨年11月、ワールドカップ前に行われたマジョルカ対アトレティコ・マドリードのリーグ戦で、イ・ガンインを観察するためスカウトを派遣したことがあるという。
現在、イ・ガンインはマジョルカとの契約を2025年6月まで残している状況だ。しかし、『マルカ』をはじめとするヨーロッパメディアは、ニューカッスルのように財政能力を持つクラブはイ・ガンインの契約解除金を支払えるため、マジョルカが慰留することは難しいと予測している。
しかし、ディアスCEOはそれらの噂を「ただのデマ」と一蹴。彼は「イ・ガンインは我々の中心選手であり、本人もよく知っている。目標の(1部)残留のために絶対に必要な選手だ。彼もここで幸せだと何度も言っていた。今はクラブ、選手ともにハッピーだ」とし、バイアウトに関係なくチームに残ると確信しているようだ。
実際、両者は“WIN-WIN”の関係にあると言える。