韓国が見習うべき日本プロバスケの「自生力」 Bリーグチェアマンが韓国記者たちに語ったこと

「競技力がすべてではありません。プロバスケはビジネスです」

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日本プロバスケットボールBリーグの島田慎二チェアマン(52)が韓国を訪れた。韓国プロバスケットボール連盟(KBL)のキム・ヒオク総裁(74)と会い、両リーグの協力関係強化について合意した。

大きな絵を描いている。すでに今も“黒字リーグ”だが、それでも“自生力”を強調する。競技力よりも重視する部分だ。これを土台に、“トップリーグ”になるという抱負を明らかにした。

島田チェアマンが強調する“自生力”とは

島田チェアマンは12月27日、ソウル江南区(カンナムグ)で行われた記者懇談会で次のように語った。

「現在、Bリーグ傘下には54のチームがあります。2026年から最上位1部リーグを10~12チームで構成する計画です。平均観客数4000人以上、収益12億円以上、最高の競技場。この3つの条件を満たさなければなりません。競技力が重要なわけではありません」

Bリーグは2015年に創設し、2016年秋に第1回目のシーズンがスタート。今回で7シーズン目を迎える。

なんと54チームも存在する巨大なリーグだ。基本的には“黒字経営”である。親企業の支援ではなく、チーム自体で収益を創出しなければならない。赤字が続けば退出される可能性もある構造だ。その部分を競技力よりも優先している。

(写真提供=Bリーグ)記者懇談会で質問に応じる島田チェアマン

「お金があってこそ戦力補強も可能だ」と見ている。だからこそ、自生力の強化を強調する。

「1部リーグの平均観客数は3000人程度で、2部リーグが1200人程度です。全チーム合計の営業利益は300億円。1部リーグのチーム平均営業利益は11億2000万円です。10億円を超えたのは初めてのことです」

「連盟レベルで全国各地に競技場9カ所を建設しています。沖縄では昨年、沖縄アリーナがオープンしました。琉球ゴールデンキングスの本拠地で、日本初のNBA式競技場です。2020-2021シーズンには13億1000万円を稼ぎました。新しい競技場で試合をし、収益が21億4000万円に増えました」

2026年から施行する新たなリーグ運営については、「2024年10月に審査を行います。審査の結果、B1、B2、B3(1~3部リーグ)に合うチームがどこかを決めます。B1に入るには2024年10月までに3つの条件を満たさなければなりません。平均観客数4000人を集めることは容易ではありません。各種投資を進めています」と伝えた。

(写真提供=Bリーグ)記者懇談会でBリーグの現況についてプレゼンする島田チェアマン

また、「結局のところ、自生能力がどれだけあるのか。この自生能力を基に観客をどれだけ集めることができるのか。これが重要です。財政的に安定すれば、良い選手を補強して競技力も強化できる。反発もあり得るかもしれません。ですが、リーグレベルで下した決定です。反発があっても強行します」と強調した。

併せて島田チェアマンは、「日本では野球が1位、サッカーが2位で、バスケが3位です。もっと上に上がらなければならない。競争をしてこそ発展ができます。リーグが支援するでしょう。各チームが認めた部分です。厳しい基準を通過して上位リーグに行けば、それだけチームの価値は高くなります」と続けた。

「マニアだけが見るリーグ」KBLが打破すべき現状

このように、Bリーグはリーグ事務局が先鋒に立って状況を整え、各チームがついて来られるようにしている。具体的なプランに合わせて計画を進めている。上方平準化のために基準線も高めた。確実に、着々と進んでいると感じる。

実際にチームの収入も増え、選手の需給にも弾みがついている。外国人選手が特にそうだ。いわゆる“マネーゲーム”になる。良い選手たちがBリーグを選べばチームのレベルも上がり、日本人選手も強い外国人選手と対戦できる貴重な経験を得られる。

島田チェアマンは「トップリーグであれば、それにふさわしい良い選手が来てプレーしなければなりません。自国選手の保護のために外国人選手を使わないという手法は違うと思います。外国人選手とぶつかってみて、実力を上げてこそ、最終的に代表チームの実力も上がります。Bリーグを海外の優秀な選手たちが来たくなるようなリーグに作りたいと思っています」と力を込めた。

(写真提供=KBL)KBLの試合を観戦する島田チェアマン(左)とキム・ヒオク総裁

あらゆる面でKBLはBリーグに注意深く気を使わなければならない。

韓国ではバスケ人気が過去に比べて大きく落ちている状況だ。嘆いてばかりいる場合ではない。何より、親企業の支援に依存している現在の構図を変える必要がある。現実的な困難があることも事実だが、かといって放棄することはできない。

ハードルはある。KBLでは理事会がリーグの方向性を決める。満場一致が基本であり、調整は容易ではない。リーグ事務局が主導で推し進められるような構造ではない。巨大な障壁だ。

また、そもそも親企業がバスケチーム運営の意志を捨ててしまえばそこで終わりとなる。“自生”は夢のような話だ。

しかし、変化が必要な時点であることは確かだ。これはKBLも、所属する全10チームも皆理解している。Bリーグをより注意深く観察する必要がある。

「自分たちだけのリーグ」「マニアだけが見るリーグ」に墜落した状況を打破しなければならない。KBLにもBリーグのような長期的なプランが求められている。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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