その反面、ロナウドは個人のパフォーマンス、チームの成績両方でメッシに劣る。
ロナウドが今大会で決めたゴールは、グループステージ初戦のガーナ戦で決めたPKの1点のみにとどまった。
韓国戦ではチャンスを何度も失敗し、挙句の果てには韓国のコーナーキックでボールを自身の背中に当て、DFキム・ヨングォン(32、蔚山現代)の同点弾を“アシスト”。「名誉韓国人」と嘲弄され、試合中には「メッシ!」コールがロナウドに向かって叫ばれた。この試合で後半20分に下がったロナウドは、それほど脅威的ではなかった。
存在感そのものに衰えが見える。
決勝トーナメントからロナウドは先発を外れるようになった。1回戦のスイス戦、準々決勝のモロッコ戦のいずれも途中出場でピッチに立ったが、ゴールやアシストなどの結果はなかった。
記者は両試合とも現地で観戦したが、スピードやコンタクト、決定力など全般的な能力が落ちている印象だった。技量だけを見てもメッシとは比べものにならなかった。
何より、ロナウドはチームのキャプテンでありながら今大会のトラブルメーカーだった。
特に、初めて先発を外れた決勝トーナメント1回戦では、観客にまともな挨拶もせずに一人で退場してしまった。スイス戦でポルトガルの観衆はロナウドの途中出場を祈願して名前を叫んでいたが、当のロナウド本人は拍手を数回だけしてドレッシングルームに向かった。にもかかわらず、翌日の練習では1軍のグループに合流してひんしゅくを買った。
また、デマで結論付いたものの、大会途中にチームを離脱する可能性があるという噂まで流れた。チームの雰囲気を害するキャプテンだった。
結局、メッシと違ってロナウドは嗚咽して自身最後のW杯を終えた。これ以上挽回する機会はない。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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