得点王ソン・フンミンのような「世界的な選手に僕も…」ファン・ヒチャンが振り返るプレミア1年目【一問一答】

「(ソン・)フンミンさんは自負心であり、モチベーションです」

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ウォルヴァーハンプトン(以下、ウルブズ)の韓国代表FWファン・ヒチャン(26)は5月24日、ソウル清潭洞(チョンダムドン)にあるナイキのブランドスペース「サークル81」で行われた「イングランド・プレミアリーグ初シーズン終了記念記者会見」に出席した。

昨年夏にドイツ・ブンデスリーガのライプツィヒからウルブズにレンタル移籍で加入したファン・ヒチャンは、2021-2022シーズンのプレミアリーグで30試合5ゴール1アシストを記録した。今年1月にはレンタルから完全移籍に切り替わり、正式にウルブズの一員となった。

(写真提供=AP/アフロ)ファン・ヒチャン

記者会見でファン・ヒチャンは、「1シーズンの間、期待と関心を持ってくださって感謝しています。幸せなシーズンでした」とし、「(自分の活躍に)点数を付けることは難しい。冷静に評価すれば“よくやった”と言いたいこともありますが、惜しい気持ちもたくさん残っています。適応する途中にケガをしてしまったことが個人的には残念でした」とシーズンを振り返った。

また、「個人的には発展できたと思っていますが、プレミアリーグには上手な選手があまりに多いです。学ぶことも多かったです。自分で自らにモチベーションを与え、もっと頑張りたいと思っていました」と伝えた。

自身と同じくイングランドでプレーする韓国代表FWソン・フンミン(29、トッテナム)が、23ゴールの記録でプレミアリーグ得点王に輝いたことについては、「とてもすごいことだと思います。プレミアリーグでプレーをするアジア人選手が数えるほどしかいないにもかかわらず、韓国を代表して良い姿を見せていることに自負心を感じます。フンミンさんの姿は“自分もあのように良い姿を見せたい”という動機づけにもなります。得点王を心からお祝いしたいです」と強調した。

「自分も世界的な選手に」

以下、ファン・ヒチャンとの一問一答。

―プレミアリーグ初のシーズンを終えた感想は。

1シーズンの間、期待と関心を持ってくださって感謝しています。幸せなシーズンでした。

―自分の活躍に点数を付けるならば。

点数を付けることは難しい。冷静に評価すれば「よくやった」と言いたいこともありますが、惜しい気持ちもたくさん残っています。元々ドイツにいて、急にプレミアリーグに移籍することになりました。チームに適応する時間も必要でしたが、すぐに試合に出て、ゴールを決めることができました。チームの成績も良く、満足できるありがたい瞬間でした。ただ、適応する途中にケガをしてしまったことが個人的には残念でした。

チームが良い順位にあったし、リハビリも頑張ったので、成績はもちろん個人的には発展できたと思っています。ただ、プレミアリーグには上手な選手がとても多いですし、学ぶ点もありました。自分で自らにモチベーションを与え、もっと頑張りたいと思いました。結果的には褒め言葉も物足りなさも両方が残りました。

―ゴールやアシストが少なかったようだが。

監督が強調する部分に、得点もありましたが、連係プレーをより強調していました。そのような部分に集中したため、スコアポイント(ゴール+アシスト)との距離も遠かったと思います。

個人的にパフォーマンスが良い試合もありましたが、ゴールやアシストを記録できず残念な気持ちもあります。監督が望む部分を履行しながらスコアポイントを記録しなければなりません。来季はどちらもできる選手になれるよう努力します。

―プレミアリーグ、そしてウルブズにはカタールW杯で対戦する国の選手が多いが。

そこまで真剣に考えていません。まだW杯はたくさん残っています。「ユニホームを交換しよう」と話した選手もいます。W杯については深く考えるというより、楽しく考えています。

―ブンデスリーガとプレミアリーグの違いを語るならば。

性向の差があります。プレミアリーグはまた違った感じの熱気がありました。熱かったし、もっと上手くやりたいと思いました。毎回の試合が大切でとても良かったです。プレースタイルもドイツよりフィジカル的に強い面があり、戦術も優れています。プレミアリーグは攻守の転換がかなり速かったです。

―ソン・フンミンのプレミアリーグ得点王をどう見たのか。

とてもすごいことだと思います。プレミアリーグでプレーをするアジア人選手が数えるほどしかいないにもかかわらず、韓国を代表して良い姿を見せていることに自負心を感じます。フンミンさんの姿は“自分もあのように良い姿を見せたい”という動機づけにもなります。得点王を心からお祝いしたいです。

―ソン・フンミンから学びたい部分は。

それぞれの選手に大変な瞬間があります。その瞬間を勝ち抜く力がとても大きいと思っています。(ソン・フンミンが)ネガティブな視線があるときも勝ち抜く姿を見て、すごいと思いました。選手として見習うべき点だと思います。

―韓国に対する関心も増えたようだが。

韓国についてたくさん聞かれます。食堂を推薦したこともあります。フンミンさんの話をする選手もいますし、韓国代表との対戦を期待する選手も多いです。同じ韓国の選手として胸がいっぱいですし、自負心を感じます。

―海外進出を目指す後輩に伝えたいことは。

ぜひ英語の勉強をしていただきたいです。チームメイトと親しくなるまで時間がかかりました。その影響でパフォーマンスでも問題がありました。(欧州進出後)最初の6カ月間はドイツ語の勉強を熱心にしました。言葉が慣れると仲間とコミュニケーションができて、プレーも円滑になりました。

また、難しい瞬間が来るごとにそれを乗り越えなければなりません。それは精神力だと思います。辛い瞬間が来ても乗り越えられるし、もっと上手くできるという考えをしなければなりません。若い頃から強い精神力で準備してほしいです。

―プレースタイルで補完すべき部分は。

連係プレーについては良かったと思います。ただ、ゴールやアシストがあってこそチームの役に立つと思うので、そのような部分を補完しようと思います。必ずゴールを決めるという情熱をもっと見せていきたいです。

―“ファン・ヒチャン”にターニングポイントはあるのか。

大したものはありませんでした。プロ選手をしながら努力をし続けました。良い瞬間だけがあったわけではなりません。一番記憶に残っているのは、大変だった瞬間です。その瞬間には家族と友達がたくさん助けてくれました。家族は僕がもっと上手くできるように支えてくれました。頑張りたいという気持ちでいつも試合に臨んでいました。

―“ファン・ヒチャン”が進むべき道は何だと思うか。

多くの選手がフンミンさんを目標に練習をしていると思います。同じ選手として尊敬しています。代表チームではたくさん話をします。どうすればチームの雰囲気、パフォーマンスが良くなるかを話し合います。一緒に上手く行ったときこそ良いパフォーマンスが出ると思います。上手く合わせていってW杯を頑張りたいと思います。良い姿をたくさんお見せしたいです。

―ソン・フンミンが及ぼす影響とは。

ついていく立場として、僕もその記録に挑戦したいと思っています。僕も良い選手に発展し、面白いサッカーを見せたい気持ちが大きいです。同じリーグでプレーしながら、フンミンさんがゴールを決めるたびにお祝いしながら、自分ももっと頑張りたいという気持ちになります。ただ単に“すごい”と感じるだけにはなりたくありません。

―“大変だった瞬間”を具体的に挙げるならば。

苦しいときとは、得点が出ず良くない話が出てくるときです。良い試合を繰り広げ、チーム内でも良い評価を受けたにもかかわらず、良くない話が出るときは大変な瞬間ではありますが、僕はたくさん振り返ります。どうすればチームの役に立つかを考えます。連係面だけでなく、得点もできる世界的な選手になりたいです。補完しなければならない点は多いですが、止まることなく努力を続け、より良い選手になりたいです。

―ウルブズで一番親しい選手は。

ポルトガルの選手が多く、言葉を学んでいます。チームの雰囲気は本当に良いです。ポルトガルの選手が集まると自分の言語を話しますが、1人のときは英語を使います。サイス、モウティーニョ、ジョゼ・サーを挙げたいです。真剣な話もするし、いたずらもたくさんする方です。

―プレミアリーグで対戦して驚いた選手は?

フィルジル・ファン・ダイク(リバプール)が良い選手だと感じました。同じリバプールのジョエル・マティプも力がとても強く、良い選手だと感じました。ブライトンのビスマルクも良い選手だと思います。

―今シーズンは自分の実力の何%を出せたと思っているか。

数字で表現することはとても難しいです。多くの期待をしてくださってありがとうございます。今後とも応援よろしくお願いします。

―6月にはブラジルと対戦するが。

当然、上手くやらなければならないと思っています。どうしてもホームゲームなので、もっと頑張りたい気持ちが大きいと思います。多くのファンが来られると思います。だからこそ、もっと良く準備して良い姿をお見せしたいです。

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