韓国Kリーグ2(2部)所属ながら、カップ戦王者としてアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に参戦している全南(チョンナム)ドラゴンズが、グループ突破に希望をつないだ。
全南は4月27日(日本時間)、タイのパトゥム・ターニー・スタジアムで行われたACLグループG第5節でユナイテッド・シティ(フィリピン)に2-0で勝利した。
これで5試合を終えて2勝1分2敗の勝ち点7とした全南は、3勝2分の勝ち点11で首位のBGパトゥム・ユナイテッド(タイ)、2勝3分の勝ち点9で2位のメルボルン・シティ(オーストラリア)に次ぐ3位につけた。
全南は来る30日の最終節でパトゥムと対戦。現時点で決勝トーナメント進出はほぼ絶たれた状況ではあるが、同節でパトゥムに勝利、裏でメルボルン・シティがユナイテッド・シティに敗れたうえで、他会場の結果次第では、全南がグループを突破できる可能性が残されている。
なお、試合後の記者会見には、全南からチョン・ギョンジュン監督と日本人MF佐藤優平(31)が出席。
日本では横浜F・マリノス、アルビレックス新潟、モンテディオ山形、東京ヴェルディに在籍し、今季から全南に完全移籍で加入した佐藤。個人でのACL出場は横浜FM時代の2014年以来で、今大会ではこれまで4試合(うち先発3試合)に出場している。
そんな佐藤は試合を振り返り、「必ず勝たなければならない試合で、次のステージに進むためには失点せずに得点を多く決めなければならなかった。だが、ゴールをたくさん決めることができず残念に思う」とコメント。
久しぶりにACLでプレーした感想を問われた際には、「ほかの国のチームと試合をするのは難しい。以前に出場したときよりも日程がタイトであるため、チームとして団結して力を証明しなければならない」と伝えていた。
以下、チョン・ギョンジュン監督、佐藤との一問一答。
◇
―今日の試合の最優先目標は何だったのか。
チョン・ギョンジュン監督「自力での決勝トーナメント進出が不可能となり、2試合を勝利したうえで他会場の結果を待たなければならない残念な状況にある。ただ、最後まで諦めずに最善を尽くすことが、私と選手たちがしなければならないことだと思う。16強に入ることができなくても、指導者として、選手として最善を尽くすべきだと思っている」
―今日の試合のパフォーマンスについてどう思うか。
佐藤「今日は必ず勝たなければならない試合で、次のステージに進むためには失点せずに得点を多く決めなければならなかったが、ゴールをたくさん決めることができず残念に思う。次の試合ではより多く決められるよう準備しなければならない」
―今日の試合は過程だけでなく結果が重要だと述べていたが、どのように準備をしたのか。また、実際に試合をしてどうだったか。
チョン・ギョンジュン監督「我々だけでなく、すべてのチームが疲れている状況だ。最も重要だと思うのは、AFCが主管するACLという舞台は、経験だけで戦うにはあまりに大きく、大事な舞台であるということだ。1%の希望がある限り、最後まで諦めないことが重要だ。準備したことをピッチ上ですべて見せなければならない。戦術的なことは試合ごとに少しずつ変わる可能性がある。我々がどれだけ切実に試合を戦うかが重要だ」
―相手1人が退場処分を受けた後、(コソボ人FW)レオナルド・プラナを投入してすぐに得点を記録した。相手が退場した状況で、どのような変化を与えなければならないと思っていたのか。
チョン・ギョンジュン監督「攻撃の人数を増やすために変化を与えた。既存の形を崩さず、結果を出すことに集中したが、プラナが得点してくれたことで試合を進めることができた」
―今日も多くのチャンスを作り上げた。(ブラジル人FW)ジョナタン・バロテッリ、(キャプテンの)キム・ヒョンウクら負傷中の主力が復帰したときには、さらに強くなれると思っているのか。
チョン・ギョンジュン監督「当然、強くならなければならない。彼らがいないからといって無条件で弱くなり、いるからといって強いわけではない。私の立場ではすべての選手が大切であり、プレー可能な選手を活用することが最善だ。良い選手たちが戻ってくれば、結果を出すうえで助けになると思う」
―横浜F・マリノス時代にもACLを経験しているが、再びこの舞台に戻ってきた感想は。
佐藤「ほかの国のチームと試合をするのは難しいことだ。以前に出場したときよりも日程がタイトであるため、チームとして団結して力を証明しなければならない」
―パク・インヒョクが得点した。彼がプレッシャーから解放され、今後の試合でも良い活躍ができると思うか。
チョン・ギョンジュン監督「すべての試合に臨むにあたって、勝利するために最善を尽くして準備した方が良い。次の試合も頑張って準備してほしい」
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