「まるで20代に戻ったようだ」
かつてオリックス・バファローズや福岡ソフトバンクホークスに在籍し、現在は韓国プロ野球KBOリーグのロッテ・ジャイアンツに在籍するイ・デホ(39)は、2022シーズン限りでの引退を表明している。
多くのメディアからは引退撤回の意思を問われたりもしたが、イ・デホはその度に「(引退撤回は)絶対にない」とくぎを刺してきた。
そのため、引退シーズンとなる今季にイ・デホがどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、どれだけの結果を残して現役を退くのかが、野球ファンの関心の的となっている。
選手であれば誰もが最後は拍手を受けながら引退したいものだ。ただ、そのような栄光が与えられる選手はごくわずかである。
千葉ロッテマリーンズ、読売ジャイアンツ、オリックスにも在籍し、韓国では“国民打者”と呼ばれ人気を集めたイ・スンヨプ(45)は、満41歳で戦った2017シーズン、135試合に出場して472打数132安打、打率0.280、24本塁打、87打点というトップクラスの成績を残して引退した。
特に、引退試合となった同年のレギュラーシーズン最終戦では2打席連続で本塁打を放つなど、圧巻の活躍を披露して、ファンに別れの挨拶を告げた。
そして、イ・スンヨプに続き、韓国プロ野球として行われる引退ツアーの2人目の主人公となるのがイ・デホだ。
イ・デホもイ・スンヨプと同じく、引退シーズンにもかかわらずロッテ打線の中心選手として活躍を見せている。全盛期に突入した後輩の選手と比べても、まったく押されることのない打撃感覚を維持している。
今年6月には40歳の誕生日も迎えるが、年齢を重ねても天賦の才能が消えることはなく、トップクラスであることを証明している。
イ・デホは現在まで16試合に出場し、56打数21安打、打率0.375、2本塁打、8打点、OPS(出塁率+長打率)0.94の成績をマークしている(22日時点)。
全体の打率部門でも、ハン・ユソム(32、SSGランダース)、ハン・ドンヒ(22、ロッテ・ジャイアンツ)、チェ・ジョン(35、SSGランダース)、ホ・ギョンミン(31、斗山ベアーズ)、ホセ・ピレラ(32、サムスン・ライオンズ)、マイク・トークマン(31、ハンファ・イーグルス)に次いで7位に上がっている。
長打力や打点などほかの指標の場合、「イ・デホ」というネームバリューと比べると惜しさはある。それでも、“投高打低”と呼ばれる今季の韓国プロ野球において、不惑の年齢にも関わらず独歩的な存在感を発揮している。
ロッテを率いるラリー・サットン監督は21日、「現在、チームの雰囲気が良い理由のひとつがイ・デホの存在だ。野球は毎日のように行われるスポーツであり、シーズンもとても長い。モチベーションにも起伏が生まれやすい」とし、「しかし、イ・デホという良きリーダーがチームには存在し、彼がその役割をしっかり果たしてくれている。“イ・デホとともに戦おう”という雰囲気を形成されているので、監督としてとても嬉しい」と語った。
そして、「イ・デホが“イ・デホらしさ”を見せつけている。イ・デホの強いメンタルがチーム内に伝染し、良い結果につながっている」と強調した。
(記事提供=OSEN)
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