北京冬季五輪がつい先日に閉幕を迎えたなか、韓国ショートトラックはすでに慌ただしい様子を見せている。
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韓国ショートトラックは、去る2月4日から20日まで行われた北京冬季五輪で金メダル2枚、銀メダル3枚を獲得。“ショートトラック世界最強国”たる所以を改めて証明させた。
オリンピックでの活躍が記憶に新しいなか、韓国ショートトラックは来月に世界選手権への出場を控えている。
来る3月18日から20日にかけて行われるISU世界ショートトラック・スピードスケート選手権大会は、カナダ・モントリオールで開催される。
今度の世界大会は、昨年10月に始まったワールドカップシリーズ(第1~4戦)以後、ショートトラックの2021-2022シーズンを締めくくる大会だ。
ショートトラック韓国代表はこれに先立ち、今月25日から27日まで国内で行われる全国冬季体育大会に一部の選手が出場する予定だ。
ただ、現在のショートトラック韓国代表は解決しなければならない問題を抱えている。
というのも、北京冬季五輪開幕直前に資格停止2カ月の懲戒処分を受けたシム・ソクヒ(25)が、今月21日をもって懲戒が解除されたからだ。
このため、シム・ソクヒ本人が望めば、原則的にショートトラック韓国代表側は彼女の合流を防ぐことができない状況にある。
2014年ソチ五輪で金1、銀1、銅1のメダルを獲得、2018年平昌五輪でも女子3000mリレーで金メダルを獲得するなど、ショートトラックの“若きエース”として活躍していたシム・ソクヒ。
昨年5月の韓国代表選考会では堂々1位に輝き、北京冬季五輪の出場権を獲得していた。ただ、同年10月、2018年平昌五輪当時に代表コーチとやり取りしたとされるチームメイトを中傷する私的なメッセージが流出されたことで、窮地に追い込まれた。
その後、シム・ソクヒは同年12月に行われた韓国氷上競技連盟のスポーツ公正委員会で、「スケート界の品位を著しく損ねた」とし、資格停止2カ月の懲戒処分を受けた。このため、今月行われた北京冬季五輪にも出場することができず。シム・ソクヒは裁判所に効力停止仮処分申請をしていたが、これも棄却されていた。
シム・ソクヒが代表に復帰することになれば、平昌五輪当時に彼女の“中傷の対象”となったチェ・ミンジョン(23)、キム・アラン(26)など現代表メンバーとの“不都合な同居”が避けられなくなる。
それでも、韓国氷上競技連盟の関係者は「シム・ソクヒの代表合流を原則的に防ぐことはできない」と伝えている。
来月行われるISU世界ショートトラック・ショートトラック選手権大会には、昨年5月の代表選考会で1~5位となったシム・ソクヒ、チェ・ミンジョン、キム・ジユ(22)、キム・アラン、イ・ユビン(20)の5人が出場できる。
北京冬季五輪ではシム・ソクヒのほか、足首骨折の負傷でコンディションが万全ではなかったキム・ジユが代表を離脱し、ソ・フィミン(19)とパク・ジユン(22)が代わりに出場していた。
もっとも、キム・ジユは北京冬季五輪前の今年1月10日に代表に合流し、トレーニングも一緒にこなしていた。そのため、コンディションに大きな異常がなければ世界大会には出場できるものとみられる。
一方、過去の“チームメイト中傷”で物議を醸したシム・ソクヒは、世界大会を機に再び代表に復帰することになるのか。韓国ショートトラックの動向に注目が集まる。
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