LAドジャースのリュ・ヒョンジン「月間MVP」見えた!! 5月に5勝、月間防御率0.59

“コリアンモンスター”リュ・ヒョンジン(ロサンゼルス・ドジャース)が「月間MVP」にまた一歩近づいた。5月の防御率は0.59、5勝目をあげ、メジャーリーグ投手のなかで最も有意義な1カ月を過ごした。

リュ・ヒョンジンは5月31日(日本時間)、ドジャー・スタジアムで行われたニューヨーク・メッツ戦に先発登板し、7.2イニング被安打4の無失点でシーズン8勝目(1敗)を記録した。シーズン防御率は1.65から1.48となり、規定投球回を消化したメジャーリーグ投手のなかで、唯一1点台を守った。

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この試合でリュ・ヒョンジンは106球を投げ、被安打4、四球1、7奪三振だった。2回2死1、2塁、5回1死1塁、7回無死2塁など危機がなかったわけではないが、相手打者の特徴が頭の中に入っているかのような配球で簡単に危機を脱出した。

不思議に感じるほど高い危機脱出能力は、7回表が圧巻だった。

6回まで被安打2、無失点と好投していたリュ・ヒョンジンは7回表、先頭打者ピート・アロンソに2塁打を許し、失点の危機に追い込まれた。ドジャースのリードは1点だったため、リュ・ヒョンジンの勝利投手の権利がなくなるかもしれない危機だった。

リュ・ヒョンジン

大きく息を吸ったリュ・ヒョンジンは、続くトッド・フレイジャーの視線を外に誘導すると、奇襲的な内角ボールで投ゴロに打ち取った。1死としたリュ・ヒョンジンは、次のカルロス・ゴメスに初球からチェンジアップを投げ、センターフライとした。

無死2塁から1死2塁となると、心理的に追いかける立場といえる打者は焦る。少なくとも進塁打が必要というプレッシャーからストライクゾーンのボールに手を出しやすくなるのだが、リュ・ヒョンジンはそんな心理を利用するかのように、スピードを抑えたチェンジアップでアウトカウントを追加した。

あっという間に2死としたリュ・ヒョンジンは、アデイニー・エチェバリアから先に2ストライクを奪うと、ボールを3球投げ、フルカウントとした。フルカウントからリュ・ヒョンジンの選択は、外側の速球。連続で投げた3つの変化球でタイミングが完全に崩れた打者をセカンドゴロとし、失点の危機を乗り越えた。

8回表1死、代打ウィルソン・ラモスに内野安打を許したが、アーメッド・ロザリオをショートゴロに打ち取ったところで、マウンドを降りた。マウンドを降りるリュ・ヒョンジンに向かって、ドジャースファンは立ち上がって拍手を送った。続いて登板したケンリー・ジャンセンが1.1イニングを無失点に抑え、リュ・ヒョンジンの勝利を守った。2-0でドジャースが勝利した。

この日の好投で、「月間最優秀投手」受賞の可能性が高まった。5月は計6試合、44.2イニング3失点で月間防御率は0.59だ。マイク・ソロカ(アトランタ・ブレーブス)の防御率0.79よりも良い数字で、さらに5勝をあげているだけに、ライバルになる投手がいない状況といえる。

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