浦項(ポハン)スティーラースがアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)優勝を逃したことで、韓国勢の来季ACL出場争いがさらに激しくなった。
韓国Kリーグに割り当てられた2022シーズンのACL出場権は、2チームが本選にストレートインし、2チームがプレーオフに進出する「2+2」だ。
Kリーグ1王者とFAカップ王者が本選にストレートインし、Kリーグ1の2位と3位にプレーオフ出場権が与えられる。
今季ACLで浦項が優勝できていれば、前回王者の資格でプレーオフ出場権を獲得するため、自動的にプレーオフ出場権が1枚減った。ただ、浦項は決勝でアル・ヒラルに敗れたため、2枚のプレーオフ出場権は規定通りKリーグ1の2位と3位に与えられることになった。
2021シーズンのKリーグ1は残り2試合としている。ともに勝ち点70で並ぶ1位の全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータース、2位の蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)は、すでに来季ACL出場権を確保した。
そのため、3位に与えられる残り1枚のプレーオフ出場権は、現3位の大邱(テグ)FC(勝ち点55)と4位の済州(チェジュ)ユナイテッド(勝ち点51)が争う。
有利な立場にあるのは大邱FCだ。現時点で済州との勝ち点差を「4」としており、リーグ戦残り2試合のうち1試合でも勝利できれば、自力で3位を確保できる。
ただ、大邱FCの残り2試合の相手は優勝争い真っ只中の全北現代と蔚山現代だ。どちらも優勝へのモチベーションが非常に高いだけに、簡単ではない勝負となるだろう。一方の済州は、5位の水原(スウォン)FC(勝ち点48)と対戦した後、最終戦で全北現代と対戦する。
ところが、ここに最大の“変数”が存在する。現3位の大邱FCが、来季ACLの本選ストレートインの資格が与えられるFAカップで決勝まで勝ち残っているのだ。
Kリーグ2(2部)の全南(チョンナム)ドラゴンズとホーム&アウェーで優勝を決める決勝で、大邱FCは11月24日にアウェーで行われた第1戦を1-0で勝利している。
仮に大邱FCがFAカップで優勝すれば、Kリーグ1王者とともに来季ACL本選にストレートインできる。FAカップ第2戦は来る12月11日に行われる予定だ。
また、大邱FCがKリーグ1を3位のまま終えれば、ACLプレーオフ出場権は4位に与えられることになる。そうなると、現4位の済州はもちろんのこと、済州と3ポイント差で5位の水原FCにもACL出場の可能性がある。
もっとも、全南が大邱FCを下してFAカップ王者となれば、プレーオフ出場権は規定通りKリーグ1の2位と3位に与えられる。
結局のところ、大邱FCと済州は3位確保のためリーグ戦で死力を尽くさなければならず、全北現代と蔚山現代にとっても最大の敵となる見通しだ。また、大邱FCのFAカップの結果次第ではあるが、水原FCも最後までACL出場をかけてリーグ戦に臨むだろう。
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