トッテナム対アヤックスのCL準決勝、ヨハン・クライフも喜んでいるに違いない

2019年04月21日 サッカー #欧州サッカー

誰も予想できなかった対戦だ。それだけに、よりエキサイティングな試合になると考えられる。

2018-2019欧州サッカー連盟(UEFA)チャンピオンズリーグ準決勝の組み合わせが決定した。

まず、ソン・フンミンが第1~2戦合わせて3得点の活躍を見せたトッテナムと、レアル・マドリードやユベントスなど強豪クラブを撃破したアヤックスが決勝行きをかけて戦う。もうひとつの準決勝は、リオネル・メッシが率いるバルセロナと、昨年準優勝のリバプールだ。

バルセロナとリバプールの対戦は、ある程度予想されたことである。しかしトッテナムとアヤックスが決勝進出をかけて対戦すると予想した人は、ほとんどいなかった。それだけ今季チャンピオンズリーグは、波乱の連続だった。その中心に両チームがいた。

トッテナムとアヤックスの対戦は、“アヤックス卒業生と在校生の対決”と呼んでもいいだろう。トッテナムの主力選手に、アヤックス出身が多いからだ。

バックラインを構築するヤン・フェルトンゲンとトビー・アルデルヴェイレルトの2人のベルギー選手は、アヤックスで2013年まで選手生活をした。またコロンビア国籍のダビンソン・サンチェスも2年前に、アヤックスからトッテナムにやってきた。

さらにソン・フンミン、ハリー・ケイン、デレ・アリとともにトッテナムが誇る“DESKライン”の1人であるクリスティアン・エリクセンも、やはり2013年夏までアヤックスでプレーした選手だ。

トッテナムには主力ではないが、オランダ選手も2人いる。ソン・フンミンは、オランダサッカーと直接的な関係はないが、アヤックスが輩出したスター、ラファエル・ファン・デル・ファールトとドイツのハンブルグで一緒にプレーし、彼の影響を強く受けた。

【関連】「こいつ…100点だ!!」ファン・デル・ファールトがソン・フンミンに言及

アヤックスは今季、マタイス・デ・リフト、ダヴィド・ネレス、フレンキー・デ・ヨングなど20~22歳の若手選手を前面に出して、欧州サッカーで波乱を起こしている。

トッテナムとアヤックスは、若いメンバーを中心に組織力をがっちりと固めてきたという特徴も同じだ。

トッテナムのマウリシオ・ポチェッティーノ監督は“DESKライン”を中心に、若い攻撃陣と中盤陣を設け、3~4年間、着実に発展させてきた。それがクラブ史上初のチャンピオンズリーグ4強進出という結実を結んだ。

アヤックスも主軸選手たちが10代後半の頃から一緒にプレーし、チームワークを固めた。アヤックスはレアル・マドリードとの16強戦、ユベントスとの準々決勝で、息もつかせぬパスサッカーを駆使して年齢の高い名門クラブを撃破した。トッテナムは全盛期に当たる選手が多く、アヤックスの勢いを止められるかに注目だ。

変数は、ケインとソン・フンミンが欠場する準決勝・第1戦(5月1日)になると思われる。トッテナムはフェルナンド・ジョレンテとルーカス・モウラを代替のFWにすると見られるが、第1戦の結果と内容が決勝進出のカギになるため、大きな影響を与える見通しだ。

どちらのチームが勝利するかはわからないが、現在のアヤックスの育成システムを作ったヨハン・クライフは、空から微笑ましい表情で準決勝を見守ることになった。

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